東南アジアでは、1960年代から各拠点の現地法人化を進めてきたが、
さらに近年は各国のローカル企業やグローバル企業との協業により受注拡大を図っている。
欧州では日本企業のグローバル展開に伴う事業を中心に進出し、
大手企業の欧州本社ビル建設などの実績を持つ。
オセアニアではシドニーオリンピックのメイン会場であるスタジアム・オーストラリアを手がけるなど
豊富な実績を誇り、現在は公共インフラ工事を中心に事業を展開。
成長著しい中東では、大規模プロジェクトを推進している。
アジア支店
アジア支店のルーツは古く、1942年に設置された昭南事務所(シンガポール事務所)にさかのぼる。2008年に設置された海外支店が土木(プロジェクト単位)・建築別にアジア事業を統括してきたが、2019年の海外支店廃止に伴って、シンガポールにアジア支店を設置。オセアニアや中東を含むアジア事業全体の戦略立案や事業の推進・展開を現地で担っている。
豪州事務所
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1999年
シドニー・オリンピック・スタジアム・プロジェクト
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1999年
マルチ・ユース・アリーナ・プロジェクト
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2020年
4パラマッタスクエア
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2020年
3パラマッタスクエア
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完成予想図
2022年6&8パラマッタスクエア (2022.4予定)
欧州
以下に、アジア支店が管轄している主なグループ会社を紹介する。
大林シンガポール
1965年から展開しているシンガポールでの建設事業のうち、建築部門を2014年1月に現地法人化。シンガポール企業やグローバル企業を主要顧客として、オフィスビルやデータセンターなどさまざまなプロジェクトに取り組んでいる。
タイ大林
大林組とバンコク銀行ほかの現地資本との共同出資により1974年に設立。以来、国内有数の建設会社として日系顧客のみならず、タイ王室をはじめ現地顧客のプロジェクトを幅広く手がけ、数多くの実績を残している。
ジャヤ大林
大林組とプンバングナン・ジャヤ社との共同出資による合弁会社として1972年に設立。以来、インドネシア各地において数々の工場、工業団地、オフィスビル、公共施設の建設に携わり、その実績により建築・土木両分野にて高い評価を得ている。より高い品質管理を求めるべく1998年には当地の日系建設会社で初めてISO9001を取得した。
大林ベトナム
建設需要が増加しているベトナムでの事業の強化を図るため、2006年に現地子会社を設立し、日系企業のプロジェクトを中心に事業展開。ハノイやホーチミンで大規模な工場を施工するなど、数多くの工事を手がけている。
台湾大林組
1990年の設立後しばらくは台湾政府が国内で事業を行う外国建設会社に制限を課し、同社が大型プロジェクトを受注できる資格が制限されていたが、2007年に現地企業を買収・合併し、建築を中心として事業を開始した。オフィス、マンション、ホテル、新幹線駅舎、地下鉄駅舎など、大林組が台湾で積み上げた実績と信頼、組織力を基盤とし、さまざまな工事で高い技術力を提供している。
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2005年
統一国際ビル新築工事
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2005年
台湾新幹線桃園駅舎新築工事
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2009年
台北駅特定専用区交九用地開発新築工事
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2010年
日勝生加賀屋温泉飯店新築工事
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2010年
統一開発市政府バスターミナル新築工事
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完成予想図
2022年台北市文化体育園区-大型室内体育館新築工事(2022.6予定)
大林ミドルイースト
2012年、中東での事業拡大を図る拠点としてアラブ首長国連邦に設立。2019年に「2020年ドバイ国際博覧会日本館建築工事及び解体・撤去工事」を受注、博覧会は2021年10月に延期されたが、日本館は2021年4月に竣工。
大林カタール
2012年、カタールにおける、民間工事を含めた受注活動を行うため設立。2013年に現地パートナーとともにカタールの首都ドーハにおける大規模再開発計画「ムシェレブ ダウンタウン ドーハ プロジェクト」を受注、2019年10月に竣工。