大林組ダム情報化施工技術「ODICT®

Obayashi-Dam Innovative Construction Technology

 

ダムをつくる人たち

STAFF INTERVIEW

小俣 光弘

ダム建設現場自動化への挑戦

川上ダムJV工事事務所 監理技術者

小俣 光弘

ダム建設現場の現状と課題とは?

建設業界全体の傾向として、熟練工の減少が顕著になってきています。ダム建設現場においても熟練技術とノウハウが失われつつあり、生産性の低下が懸念されています。これらの対策として生産性を向上させ、品質を確保するためのシステム開発が課題となっています。

川上ダム建設におけるミッションとは?

川上ダムでは施工技術の自動化(省力化・効率化)を進めており、20以上の技術開発案件を実用レベルにすべく、大林組の総力を結集して開発を進めています。例えば「コンクリート打設システムと連携させたタワークレーンの自動化」、「AIを用いたコンクリート打ち継ぎ面処理の判定・評価」、「監査廊(かんさろう)の完全プレキャスト化」など、ハード・ソフト両面で新たな試みを行っています。

小俣 光弘

ダム建設現場の自動化に向けて

大林組は、今まで培ってきたダム施工技術とICTやAIといった情報化施工技術を集約し「ODICT」を確立することで生産性の飛躍的な向上をめざしています。
建設機械の自動化といっても、現状では車の自動運転のようにオートマチックに制御してくれるというわけでなく、まだまだ試験段階にあります。
自動化のためには、これまでペーパーや口頭で指示していた内容を数値でデータ化する必要があります。曖昧な指示や判断は通用しません。
これまでの方法を見直し、必要な情報を【見える化】することは非常に困難です。
しかし、建設業の抱える問題を解決するためにも、新しい技術を積極的に活用し、次世代の建設技術を開発することで、ダム現場の自動化に向けて、前向きにトライアル&エラーで挑戦を続けています。

〈川上ダム工事概要〉

工事名:川上ダム本体建設工事
工事場所:三重県伊賀市阿保地内 ほか
発注者:独立行政法人水資源機構
施工者:大林・佐藤・日本国土特定建設工事共同企業体
工期:2017年9月21日〜2023年3月31日