大林組ダム情報化施工技術「ODICT®

Obayashi-Dam Innovative Construction Technology

 

現場担当者からのメッセージ「プロの技術が集結してダムは完成します」

永田 貴美久
永田 貴美久

新丸山ダムJV工事事務所 土木係

永田 貴美久

ダム現場2年目を迎えて

私は、大学院で河川の洪水に関する研究をしていたこともあり、ダムに携わりたいと考えていました。その希望がかない、入社後すぐに新丸山ダムの現場に配属となりました。
最初は慣れないことも多くありましたが、先輩から助言をもらいながら経験を重ねるうちに、「先輩に聞かなければ分からないことなのか、自分で対応できることなのか」の判断がつくようになりました。配属から1年半で、ダムの敷地内にある展望施設の施工に、着工から完成まで携わることもできました。
現在は立坑の掘削作業などを担当しています。工事が本格化した際には、ダム本体の施工にもぜひ携わりたいです。新入社員は業務をローテーションしているため、今後はダム以外の現場に異動することになるでしょう。橋梁やトンネルなどの現場でも幅広い経験を積んだうえで、いつかダムの現場に戻ってくることができたらと思います。

永田 貴美久

新丸山ダムJV工事事務所 土木係

永田 貴美久

長坂 司
長坂 司

新丸山ダムJV工事事務所 機電係

長坂 司

土木現場で築く、機電職としてのキャリア

私は新卒2年目の機電職員です。大林組の新卒採用のキャッチコピーだった「世界に一つしかないものをつくろう」という言葉を見て、大きな構造物の施工に携わりたいと思い、入社を決めました。
新丸山ダムの機電係は4人体制です。現場内の電気配線、給排水配管の施工、受電設備の整備、機械の故障にも対処しています。現場では予想外のトラブルが起きることも多々あります。「狭い場所でクレーンをどのように組み立てるのか」といった課題を、皆で話し合いながら乗り越えています。
機械や電気について寄せられる相談には全力で応えたいと思っています。アドバイスをしてくれる機電係の先輩が身近にいるのは、とてもありがたいですね。休日は、釣りを楽しむなどリフレッシュをしています。
ダム現場では、トンネル工事やコンクリートの打設、濁水処理など、さまざまな工事が行われます。この現場で学んだことを活かして、ダムに限らず土木工事のあらゆる場面で活躍できる機電係をめざしたいと思います。

長坂 司

新丸山ダムJV工事事務所 機電係

長坂 司

峰 克利
峰 克利

山崎建設株式会社
作業所長

峰 克利

的確な状況把握で着実に

現場では、近隣の皆様への配慮が必要不可欠です。たとえば、石を割る機械を使う際には、機械の先端を気泡で覆うバブルサイレンサー®︎ を使用して騒音を抑えています。堤体の基礎掘削では、1日あたり約40台のダンプカーを使います。一般道も通るため、運行管理システム で各車の位置や速度をリアルタイムで把握し、安全な走行を徹底しています。
新丸山ダムでは工程の都合で、法面(のりめん)を上から順に掘削するのではなく、下部や中部から上に向かって掘削する箇所があります。このとき、上部の掘削をする際の足場を残しておかなければ重機の載る場所がなくなり、事故にもつながります。そこで、ICTシステムでシミュレーションをしながら、足場の幅が残るように作業しています。
通常のダム新設工事では川を転流させるため、掘削した土を下に落とすことができます。しかし、今回の施工では既設の丸山ダムが稼働しているため、川も流れており、下に土を落とすことができないという難しさもあります。重機土木の専門企業として、一つひとつの課題を乗り越えていきます。

峰 作業所長

山崎建設株式会社
作業所長

峰 克利

石川 所長
石川 所長

株式会社宮本組
名古屋支店 土木部 所長

石川 貴之

最新技術で効率的かつ安全な施工を

私たちの業務の一つに、現場内の原石山からコンクリート用の骨材を採取する作業があります。現場全体の工程をスムーズに進めるためには、重機やダンプトラックが事故なく作業できる環境を整え、骨材を滞りなく運搬することが重要です。私は所長として、段取りよく作業が進むよう事前に計画を進め、コミュニケーションを取りやすい現場づくりを心がけています。また、降雨の影響により品質が低下しないよう、掘削方法を工夫し、降雨対策を行い骨材の品質向上に努めていきます。
原石山の工事では今後、自分が操縦する重機の位置をモニターで把握できる「マシンガイダンス、マシンコントロール」を活用し、作業をより効率化する予定です。重機内で直接管理できる項目が増えることから、省人化や人と重機の分離による事故防止につながります。新丸山ダムの施工は長期にわたりますから、この先も新しいシステムが生まれるでしょう。今後も可能な限り最新技術に挑戦し、安全で効率のよい工事をめざします。

石川 所長

株式会社宮本組
名古屋支店 土木部 所長

石川 貴之

佐藤 所長
佐藤 所長

吉田直土木株式会社
新丸山工事事務所 所長

佐藤 郁夫

トンネル工事のプロフェッショナルとして

私は、ダムの水路となるトンネル工事の進捗管理を担っています。1日あたりの施工時間は8時間です。工期に間に合うよう、予定がずれ込む可能性も加味しながら、実現可能な施工計画を立てています。また、事故がない現場づくりも重要です。ダムのトンネルは水路として使われるため、道路トンネルに比べて断面積が小さいという特徴があります。狭い場所を重機が行き来するので、人と重機が接近したら強制的に重機を停止させる装置などを活用し、事故を防止しています。
ダム現場のすぐ近くには川があります。施工で出た汚水が川に流れることがないよう、必ず濁水処理を行います。また、大雨でダムから大量に放流した場合、トンネルの施工部分が水没するリスクもあります。私はトンネル建設現場で働き始めて38年経ちますが、過去の現場で洪水被害を経験しました。万が一の際は、命を最優先に避難しなければなりません。けがなく、災害なく、予定通りに終えられるよう、トンネル完成に向けて引き続き作業を進めていきます。

佐藤 所長

吉田直土木株式会社
新丸山工事事務所 所長

佐藤 郁夫