大林組ダム情報化施工技術「ODICT®

Obayashi-Dam Innovative Construction Technology

 

ダムをつくる人たち

STAFF INTERVIEW

肥後副所長

人々に親しまれるダムをめざして

安威川ダムJV工事事務所 副所長

肥後 桂介

私はダム建設現場で盛立作業の指揮、統括を担当しています。洪水吐き工や基礎処理工といった他工種の動きを把握したうえで、数ヵ月先に問題になりそうな部分を抽出し、発注者と協議して、工事を円滑に進めていくのが私の役目です。
私の「ダム屋」(ダムの技術者)人生は、偶然にも新入社員で愛媛県のコンクリートダム建設現場に配属となった時からスタートしました。基礎掘削からコンクリート打設完了まで4年間在籍した後、三重県のコンクリートダム、秋田県のロックフィルダムへと渡り歩き、気が付けば会社人生の約半分はダム建設に携わっています。
土木工事は「市民の安全・安心な生活を守る」というやりがいのある仕事ですが、中でもダム工事は水に関する天災から人命を守るという重要な役割があります。以前、秋田県のダム建設中に雪解けと豪雨が重なり、下流の集落が浸水したことがありました。ダム完成の際、「これで安心して眠れる」と感謝されました。その時の達成感を今でも忘れられません。地球温暖化の影響もあり、ゲリラ豪雨などが増え、今まで以上にダムの必要性が高まっている中、洪水調節を目的の一つとする安威川ダム建設に従事できることは「ダム屋」の誇り。早期完成に向けて責任を持って努めます。
ダムは、建設中のインフラを見学するインフラツーリズムとしても注目を集めています。地域イベントである安威川フェスティバルでは、工事中のダム見学ツアーが行われ、子どもからお年寄りまで多くの方に参加いただいています。地域の活性化や自然環境への理解を深める活動が増えていくことで、地域とのつながりもどんどん深まり、ダム完成後も安威川ダムが市民のより身近な存在となることを期待しています。

〈安威川ダム工事概要〉

安威川ダムは、淀川水系安威川の大阪府茨木市北部に建設する治水ダムです。洪水調節、既得取水の安全化および河川環境の保全を行います。ダム建設工事は、大林組、前田建設工業、奥村組、日本国土開発の4社の共同企業体が施工を行っています。

工事名:安威川ダム建設工事
工事場所:大阪府茨木市大字生保地内 ほか
発注者:大阪府
施工者:大林組・前田建設工業・奥村組・日本国土開発 特定建設工事共同企業体
工期:2014年3月24日〜2022年6月30日

肥後 桂介