1 世界一のタワーの足元を効率的につくるため、2つの方法をドッキング
順打ち、逆打ち混合の「ハイブリッド地下工法」
通常、鉄筋コンクリート造が主体となる地下躯体の施工法は、その施工手順によって順打ち工法と逆打ち工法の2種類に大別されます。タワーの工事では地下階全体を逆打ち工法で行いながら、タワーの塔体直下は順打ち工法で優先的につくります。
タワーの地下部分は約100×90mと掘削面積が大きく、タワー構築の作業床として1階床を使用できる逆打ち工法が適しています。
しかし、それによってタワーの 脚部(鼎〈かなえ〉)の工事を止めるわけにいきません。やはり、一番時間のかかる脚部(鼎)の施工を最優先する必要があります。

また、タワーの脚部(鼎)は複数の杭で1本の大きな鋼管柱を支えており、その接続部分は地盤面から10m以上掘り下げたところにあります。そのため、タワーの柱を逆打ち支柱としてあらかじめ地中に埋め込んでおくことは難しく、脚部(鼎)は順打ち工法とせざるを得ません。

そこで、タワー足元部分は両工法の長所を組み合わせた効率的な方法として、タワーの脚部(鼎)を「順打ち工法」で、合間を縫って周辺低層棟を「逆打ち工法」で構築する混合工法「ハイブリッド地下工法」で構築しています。