❶ 大井地区トンネルとURUP工法

トンネルができるまで

URUP工法と各種トンネル技術

3. 小土被りを安全に掘る

小土被り掘進では、掘進時の切羽圧の変動が直接周辺地盤の変状として現れる傾向にあります。周辺には北部陸橋、東京電力の洞道が近接しており、切羽圧を適切に、かつ一定にして掘進しなければなりませんでした。切羽圧の制御に最も重要となるのは、切羽を保持しているチャンバー内の掘削土を適切な塑性流動状態に保つことでした。

掘削土の流動状態を管理するため、「チャンバー内可視化技術」を採用しました。これは、チャンバー内の隔壁に設置したフラッパー装置で計測されるトルク値を解析することにより、従来見ることができなかったチャンバー内の掘削土の流動状態を可視化する技術です。

この技術により、流動状態を管理し、適切な塑性流動状態を保ち、切羽を安定させることで、周辺構造物に影響を与えることなく、小土被りを安全に掘削することができました。