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2011.03.09  [トピックス]

コンサートホールの音環境を実現し吸音特性を測定

~ より響きの良い快適な音環境をめざして ~

技術研究所の環境工学実験棟には、音響関連のさまざまな研究を行う実験室が2種類あります。
一つは「無響室」で、壁と床と天井を厚さ80cmの楔(くさび)形のグラスウールで覆い、音がまったく響かない空間です。無響室では響き(反射音)の影響を受けないので、特定の音だけを取り出して測定したいときに使います。例えば、音源からある方向へ進んでいく音のみを測定することで、スピーカーなどの特性を把握したり、音源からの音だけ測定することで、機械の音響パワーを測定したりできます。

 

コンサートホールの椅子に人が座った状態を再現し、椅子の吸音特性がホール内の響きに及ぼす影響を測定

もう一つは「残響室」です。一般的な音楽ホールの残響時間は1~2秒に設計されていますが、残響室では音の響きが10秒以上も残る構造になっています。また、室内のどこでも同じ音の大きさになるよう特殊な形状をしています。
残響室は隣り合って2室あり、一方の部屋で音を出し、もう一方の部屋に伝わってくる音を測定することで、部屋同士を仕切る建築部材の遮音性能を測定できます。

 

残響室では、一方の部屋だけを使って吸音特性を測定することもできます。最近の実験では、コンサートホールの椅子に人が座った状態を再現し、椅子の吸音特性がホール内の響きに及ぼす影響を測定しました。
ホールの音響設計にあたっては、このような測定で得られた吸音特性データに基づき、より良い響きの快適な音環境の実現に取り組んでいます。