新しい海洋技術の開発と実用化

交通拠点、水資源確保、都市的活動など、さまざまな形でウォーターフロントの開発が進み、当社でも新しい海洋構造物の開発と実用化に取り組んだ。新形式の海洋構造物基礎として、プレキャストの円筒形基礎を水圧差(サクション)を活用して地盤に貫入させるスカート・サクション基礎を開発した。基礎の設置に際して打撃力、押し込み力などを必要としないことから海洋自然環境に与える影響を最小とすることができ、大阪府岬町多奈川地区多目的公園用地造成工事における土砂積み出し桟橋の防衝工(桟橋の突端に位置して船が桟橋に衝突するのを防止する構造物)に採用された。また、海水を淡水化する技術として、高品質な海水を安定的に取水でき、生物環境への影響を最小限とする海水浸透取水技術を開発し、福岡県における海水淡水化施設整備事業において採用された。