耐震補強・免震制振技術の実用化と推進

阪神・淡路大震災以降も新潟県中越地震(2004(平成16)年)などが発生し、耐震補強技術に対するニーズがさらに高まり、当社は3Q-Wallに続き、3Q-Column3Q-Braceの開発に着手した。3Q-Column は鉄道高架橋の補強技術を建築技術に応用したものである。また、建築で実用化していたY形ブレースを、高架橋の補強技術開発(鋼製ブレースダンパーや圧縮型ダンパーブレース)に応用するなど、建築と土木の技術融合も始まった。

大地震用制振技術であるブレーキダンパーの実建物への適用も本格的に始まり、太陽生命品川ビルキヤノンSタワーに始まり、パレスホテルに至る新築工事や既存建物の耐震補強に幅広く適用されている。さらに、強風や小さな地震から制振効果を発揮するハイブリッドブレーキダンパーを開発したほか(2006年)、ブレーキダンパーを橋梁の制振技術に応用した(2010年)。