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都市環境技術研究部

Urban Environmental Engineering Department

省エネ、音、風、室内気流、火災避難、
人間生理・心理などを研究開発

建築と都市をとりまく環境について研究開発を行っています。
現在、①気象災害や火災などの安全・安心に関わる技術、
②音響、電磁環境、室内気流、熱環境、快適性などの良質な空間実現に関する技術、
そして③ウェルネス建築や人流など人を中心とした技術の3つの分野で開発に取り組んでいます。

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Acoustical Environment

音環境

快適な音環境を実現します

マンションの隣戸の音がダダ洩れでは生活に支障がありますし、工場の騒音が垂れ流しでは法令が守れません。会議の音声が聞き取りにくくては困りますし、コンサートホールは良い響きであってほしいです。音環境は見えない性能ですが、建物の重要な要素の一つです。
大林組は、建物の音環境の設計・調査・シミュレーション・対策の幅広い技術を有し、これまで多くの対応実績を重ねてきました。お客さまの建物の価値をさらに高めるため、快適な音環境の実現にこれからもまい進して参ります。

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池上 雅之Masayuki Ikegami
音響工学
音の問題の多くは、それを聞く人の主観が大きく関係し、物理的な問題と心理的な問題が複雑に絡み合います。聞けば分かるなど、竣工後即座に良否が判明するので緊張しますが、それが音響工学の醍醐味でもあります。今後も「使ってもらえる技術」をめざして取り組みます。
池上 雅之Masayuki Ikegami
音響工学
人物紹介画像
音の問題の多くは、それを聞く人の主観が大きく関係し、物理的な問題と心理的な問題が複雑に絡み合います。聞けば分かるなど、竣工後即座に良否が判明するので緊張しますが、それが音響工学の醍醐味でもあります。今後も「使ってもらえる技術」をめざして取り組みます。

Environmental Technology /
Meteorological Environment

環境技術・気象環境

建設における技術的課題に
物理学の視点で取り組む

土木・建築を問わず、建設行為の途上で発生する多様な技術的課題、特に規基準にない対象について、物理学の考え方に基づいてそれらの解決に努めています。
洋上・陸上風力あるいは気象災害に関連する気象流体解析、屋根や超高層建物外壁の雪氷対策、建設現場の作業者避雷対策、スポーツ芝生育に関わる日照環境解析、建物への火山灰降灰影響、さらには宇宙エレベータの力学解析など、幅広く取り組んでいますが、すべて地球物理学でとられる方法を応用しているところが共通しています。

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大塚 清敏Kiyotoshi Otsuka
気象学・地球物理学およびその応用
物理学的な合理性による視点を常に持つことを最も大事にしています。自然は人の思いとは関係なくさまざまな現象を生起させます。建物や土木構造物は自然の厳しさにさらされるため、経験や他者の考え方を重視すると同時に、常にそれで十分なのかと問い続けることの重要性を意識しています。
大塚 清敏Kiyotoshi Otsuka
気象学・地球物理学およびその応用
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物理学的な合理性による視点を常に持つことを最も大事にしています。自然は人の思いとは関係なくさまざまな現象を生起させます。建物や土木構造物は自然の厳しさにさらされるため、経験や他者の考え方を重視すると同時に、常にそれで十分なのかと問い続けることの重要性を意識しています。

Architectural Environment Engineering

建築環境工学

快適で省エネが持続する室内環境を実現

世界で5番目に多い日本のCO2排出量(エネルギー起源)のうち、約3割を建築・設備が関わる業務・家庭部門が占めています。また建物のライフサイクルにおいて、運用時に消費するエネルギー由来のCO2排出量割合は取り分け多く、ZEB・省エネ技術が地球温暖化対策に果たす役割は大きいと考えます。
とは言うものの、主役の居住者が快適と思わなければ、その空間は利用されません。居住者の快適性を損なわず、自然エネルギーを含めエネルギーを賢く使い、省エネ性能を継続できる技術開発を行い、持続可能な社会への貢献をめざします。

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小関 由明Yoshiaki Ozeki
室内温熱環境、省エネルギー評価
快適性や省エネ性の評価軸は空間利用の目的や居住者の好みだけでなく、時には地域や時代などによっても変化します。現地のデータ・声を地道に拾い上げ、分析を継続して、その中で最適解を導き出すなど、泥臭く継続的で柔軟な対応が必要であることを痛感しています。
小関 由明Yoshiaki Ozeki
室内温熱環境、省エネルギー評価
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快適性や省エネ性の評価軸は空間利用の目的や居住者の好みだけでなく、時には地域や時代などによっても変化します。現地のデータ・声を地道に拾い上げ、分析を継続して、その中で最適解を導き出すなど、泥臭く継続的で柔軟な対応が必要であることを痛感しています。

Wind-Resistant Design /
Safe Use of Hydrogen Gas

耐風設計・水素安全利用

風をシミュレーションし
安全設計に活かす

最近では、台風などの強風が作用した時の高層建築物の風荷重や風揺れ居住性の評価を、コンピュータで行うようになってきました。風荷重の評価には、ビル風などの環境問題とは異なり、時々刻々変化する風の変化を捉える必要があります。
大林組では、市街地に吹く非定常な風を再現し、建物の風荷重を評価する「数値風洞エアロダイナ」を開発しています。風荷重評価以外にも、吊り荷の風揺れ予測や、高温排気ガスや水素ガスの拡散評価や、爆風の伝搬予測など、さまざまな風をシミュレーションし建物の安全設計に活かしていきます。

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小野 佳之Yoshiyuki Ono
数値流体力学、風工学、水素安全設計
実験や解析による評価が容易になると、操作方法はマニュアル化され継承されますが、過去に解明された学術的な知見は、残らない傾向があります。得られた結果が、特異な現象か、過去の事例の拡張かなど、流体力学的に判断できる体制をめざしています。
小野 佳之Yoshiyuki Ono
数値流体力学、風工学、水素安全設計
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実験や解析による評価が容易になると、操作方法はマニュアル化され継承されますが、過去に解明された学術的な知見は、残らない傾向があります。得られた結果が、特異な現象か、過去の事例の拡張かなど、流体力学的に判断できる体制をめざしています。

Acoustical Environment

音環境

合理的な固体音対策技術を提案

"どこからか地下鉄のゴーという音が聞こえる。。。" "上の階の住人の足音が気になる。。。" このような音は固体音と呼ばれます。固体音は、大元が振動源であるため、建物に如何に振動を伝えないようにするかが最も重要で、そのほか、建物躯体や内装による対策などを組み合わせて、発生する音を低減します。
大林組では、これまで蓄積してきた高精度な予測技術と合理的な固体音対策手法を用いて、最適な音環境を実現します。

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藤沢 康仁Yasuhito Fujisawa
固体音、床衝撃音、遮音
実物件の支援業務を行っていると、さまざまな課題が新たに見つかる一方で、建物ができてくると音の検証は容易にでき、貴重なデータを得ることができます。これらの課題やデータを研究開発にフィードバックすることが重要だと考えています。
藤沢 康仁Yasuhito Fujisawa
固体音、床衝撃音、遮音
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実物件の支援業務を行っていると、さまざまな課題が新たに見つかる一方で、建物ができてくると音の検証は容易にでき、貴重なデータを得ることができます。これらの課題やデータを研究開発にフィードバックすることが重要だと考えています。

Fire Safety Engineering

火災安全

フェーズフリーを意識した
火災安全対策を提案

近年の社会構造の変化は、これまで想定していなかった種類・規模の火災を引き起こしており、多様な建物用途、建物利用者に対して有効な火災安全対策の提案が求められています。一方、防災の分野では日常時と非常時の境界をなくすという「フェーズフリー」という考え方が広まっており、普段使っているものがそのまま災害の時にも役立つデザインが有効とされています。火災現象を十分に理解したうえで、普段使いでも気にならない、誰もが安心して利用できる火災安全対策を提案します。

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村岡 宏Ko Muraoka
避難安全検証、防火設備、外装の燃え拡がり
良い研究開発を行うためには、設計者や建物利用者とのコミュニケーションを通じてニーズを的確に捉えること、また、素人的な感覚・問題意識を大切にして、斬新な発想で問題解決を試みることが重要だと思います。
村岡 宏Ko Muraoka
避難安全検証、防火設備、外装の燃え拡がり
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良い研究開発を行うためには、設計者や建物利用者とのコミュニケーションを通じてニーズを的確に捉えること、また、素人的な感覚・問題意識を大切にして、斬新な発想で問題解決を試みることが重要だと思います。

Fire Protection for Building /
Verification Methods for Evacuation Safety

建築防火・避難安全検証

避難安全性を見える化して
新たな空間を創造

建築火災時の避難安全対策は、火災覚知、消火、内装制限、煙制御、延焼防止、避難施設、避難誘導まで多岐にわたります。また、在館者の歩行能力、可燃物密度、天井高さや出口幅など空間条件、階数により、対策の効果は異なります。
研究対象は、避難行動や煙流動に関わるシミュレーション技術、対策技術、さまざまな要素を総合的に評価するための避難安全性評価手法です。
主張せず、日常に溶け込みながら、火災時には皆さんをしっかり守る、そんな空間づくりに貢献していきます。

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山口 純一Junichi Yamaguchi
避難行動予測、煙流動性状予測、
煙制御火災リスク評価、避難安全検証
開発技術の物件適用や専門知識を活用した支援業務を通じた社会貢献を心がけています。研究開発と社会の距離が近づき、やりがいを感じることができます。また、社会貢献を通じて触れた意見や疑問を新たな研究課題としています。
山口 純一Junichi Yamaguchi
避難行動予測、煙流動性状予測、
煙制御火災リスク評価、避難安全検証
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開発技術の物件適用や専門知識を活用した支援業務を通じた社会貢献を心がけています。研究開発と社会の距離が近づき、やりがいを感じることができます。また、社会貢献を通じて触れた意見や疑問を新たな研究課題としています。

Comfortable Space / Well-being

快適空間・ウェルビーイング

健やかで幸せな体験を提供する空間づくりを

人々の暮らしや働く環境が著しく変化しています。ワーク/ライフあらゆるシーンにおいて人々が過ごす空間や街のあり方が問い直される中、健康や快適性に配慮し、ウェルビーイングへの気づきや体験を促す技術は、中長期的に建物や街区の価値向上・維持に貢献すると考えられます。
空間を構成する設えなどのハード面だけではなく、共感を高める仕掛けなどのソフト的要因がどのように作用してウェルビーイングに影響を与えるのか、人の主観や生体情報、行動データを周辺環境データと併せて計測し、日々進化するICT技術を利用しながら評価しています。人々が「ここに来たい!」と思える空間づくりをめざしています。

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吉野 攝津子Setsuko Yoshino
建築環境心理
人は必ずしも物理的に好ましい環境を心理的にも好ましいと感じません。人中心の研究の難しさは、人のこころが状況に応じて評価軸を変えてしまうことだと思います。何を物差しにしてどのように測るか、汎用化が可能か固有の条件向きか、興味は尽きません。
吉野 攝津子Setsuko Yoshino
建築環境心理
人物紹介画像
人は必ずしも物理的に好ましい環境を心理的にも好ましいと感じません。人中心の研究の難しさは、人のこころが状況に応じて評価軸を変えてしまうことだと思います。何を物差しにしてどのように測るか、汎用化が可能か固有の条件向きか、興味は尽きません。

Room Acoustic Design /
Noise Control Engineering

室内音響設計・騒音制御

「良い音」の創出を支える技術開発

音は、コンサートホールのようなパフォーマンス空間だけではなく、日常を過ごすさまざまな空間においても大切な要素の一つです。快適な音環境の実現のためには、用途に適した響きの長さを得る技術に加えて、静けさを得るために騒音を制御する技術が必要です。構造体から仕上げ材まで、音に関わる要素は多岐にわたり、ディテールの良否も音響性能に影響します。各要素の特性を考慮した技術開発を進め、静かで快適な音環境の実現に貢献していきます。

人物紹介画像
渡辺 充敏Mitsutoshi Watanabe
室内音響、遮音構造
音環境の設計では、大きさや響きの長さなどの物理的な側面だけではなく、人がどのように感じるかの心理的な側面まで想定しなければならない点、難しさと面白さがあります。物理量と心理量のバランスを考慮し、合理的な音響設計につなげていきたいと思います。
渡辺 充敏Mitsutoshi Watanabe
室内音響、遮音構造
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音環境の設計では、大きさや響きの長さなどの物理的な側面だけではなく、人がどのように感じるかの心理的な側面まで想定しなければならない点、難しさと面白さがあります。物理量と心理量のバランスを考慮し、合理的な音響設計につなげていきたいと思います。

公正な研究活動について

大林組技術研究所では、
公正な研究活動を推進しております。
研究活動における不正行為等、
お気づきの点がございましたら、
以下の連絡先までご連絡ください。

  • 大林組技術研究所企画管理部
  • 〒204-8558 東京都清瀬市下清戸4-640
  • 電話番号:042-495-1111
  • FAX番号:042-495-0901
  • メールアドレス:tri_kousei_kenkyu@ml.obayashi.co.jp