フィナンシャル・レビュー

取締役専務執行役員 小寺 康雄

中期経営計画2017における基本方針

「目指す将来像」の実現に向けスタートした5年間の「中期経営計画2017」(以下「本中計」)では、現在の利益水準を維持・拡大し、あらゆる事業環境変動に耐え得る「強固な経営基盤の構築」に向けて財務体質のさらなる改善を図るとともに、成長に向けた「将来への布石」として戦略的な投資を実施することを基本方針としています。

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2019年3月期(2018年度)業績振り返り

2018年度の国内、海外の建設投資は概ね堅調に推移しました。国内外での良好な事業環境と、各現場・各事業部門による生産性向上策や原価削減などの収益向上策、そしてこれまでの投資の結実により、2018年度大林組グループ連結業績は、売上高が初めて2兆円を超え5年連続で過去最高、営業利益も4年連続過去最高、また親会社株主に帰属する当期純利益も過去最高を記録しました。2019年度も、高水準の手持ち工事が順調に進捗すると見込まれることから、2018年度並みの水準を予想しています。2018年度実績、2019年度予想いずれも本中計に掲げるPLの目標に達しており、この水準を安定的に維持・拡大し、さらなる企業価値向上につなげていきます。

2018年度末の自己資本額、自己資本比率は、それぞれ約7,689億円、34.7%と、本中計目標9,000億円、40%の達成が視野に入っており、「強固な経営基盤の構築」に向け順調に推移しています。

2018年度営業キャッシュフローは、協力会社への支払い条件を改善したことなどにより前年度比で698億円減少しましたが、豊富な建設事業などの収入により年間で442億円のプラスとなりました。これにより、有利子負債の削減など財務体質の改善を進めるとともに、成長投資への原資を確保することができました。2019年度のキャッシュフローも引き続き堅調に推移する見込みです。

中期経営計画2017 主な経営指標目標

2021年度末目標値 2018年度末実績
自己資本額
自己資本比率
9,000億円
40%
7,689億円
34.7%
ネット有利子負債
(有利子負債)
ゼロ
(2,500億円)
1,035億円
(2,722億円)
2021年度目標値 2018年度実績
売上高 2兆円程度 2兆396億円
営業利益 1,500億円程度 1,554億円
親会社株主に帰属する当期純利益 1,000億円程度 1,131億円
1株当たり当期純利益(EPS) 150円程度 157円
自己資本当期純利益率(ROE) 10%超の水準 15.6%

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「目指す将来像」実現に向けた投資計画

本中計では、目指す将来像の実現に向けた「将来への布石」として、5年間で4,000億円の投資計画を掲げています。IoT・AI・ロボティクスを活用し飛躍的な生産性向上を実現する次世代生産システムの構築や新規事業の創出につながる研究開発へ優先的に投資を行っています。また収益源の多様化と安定化に向け、不動産賃貸事業や再生可能エネルギー事業へ継続的に投資するほか、機会を捉えてM&Aや先端的技術を持つスタートアップ企業とのアライアンス強化への取り組みを進めています。

本中計開始時から2018年度末までの累積投資額は約1,894億円で、2019年度も1,000億円の投資を実施する予定です。今後も投資計画の枠に捉われることなく、良い投資案件には積極的に取り組みます。

2019年7月に新たに投資委員会を設置し、投資方針の策定から事業化決定後のモニタリングまで、大林組グループの投資活動全般について、取締役会などにおける審議の前段階で総合的に評価を行うこととしました。また、同委員会では、重要な投資案件の実施にあたって、投資リスクのほか、資本コストを上回るリターンの有無や、大林組の競争力・企業価値向上につながるかなどの観点から審査することとしています。

中期経営計画2017 投資計画(2017〜2021年度)の進捗

5ヵ年計画 2018年度までの累計 2019年度
建設技術の研究開発 1,000億円 415億円 200億円
工事機械・事業用施設 500億円 198億円 100億円
不動産賃貸事業 1,000億円 742億円 400億円
再生可能エネルギー事業ほか 1,000億円 273億円 250億円
M&Aほか 500億円 266億円 50億円
総投資額 4,000億円 1,894億円 1,000億円

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株主還元方針

大林組では長期にわたり安定した配当を維持することを第一に、財務体質の改善および成長投資のための内部留保充実を勘案した上で、連結配当性向20~30%の範囲を目安とした利益還元を基本方針としています。2018年度の年間配当金は、前年度比で4円増配の1株につき32円(連結配当性向20.3%)としました。2019年度も、引き続き年間で1株32円の配当を予定しています。今後も現在の成長投資を確実に将来の利益向上に結び付け、株主の皆様へのリターン増加に努めてまいります。

1株当たり当期純利益(EPS)と1株当たり配当金の推移

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株主・機関投資家とのESG対話の促進

2018年度はESG重視の投資が全世界で急拡大しました。大林組も2018年10月に再生可能エネルギー事業とグリーンビルディングに使途を限定したグリーンボンドを、さらに2019年6月には建設業の担い手確保のための技能労働者育成など社会性の高い投資にも使途を広げたサステナビリティボンドを発行し、ESG重視の投資家層へアピールし、資金調達先を広げました。株主・機関投資家向けESGエンゲージメントは、2018年度中にも複数回実施しましたが、今後も2019年1月に新設したESG・SDGs推進部が中心となり、より積極的にESG関連情報の開示を行っていきます。

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