2017年度土木学会賞を受賞しました
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サステナビリティ
土木学会では、土木工学の進歩や土木技術者の資質向上を図り、社会の発展に寄与するためにさまざまな活動を行っており、国内外の優れた土木事業や新技術、さらには土木工学、土木事業に多大な貢献があった方々を表彰しています。今年度は19分野で計233件の応募がありました。
5月14日、2017(平成29)年度の土木学会賞が発表され、大林組は技術賞や技術開発賞など3つの分野で選ばれました。
【2017年度土木学会賞 主な受賞】
■技術賞
日本初!「ウインドリフト工法」による巨大風車の組立(三種浜田風力発電所建設工事)
ウインドリフトは、塔体に沿ってエレベーターのように上下する昇降ステージを利用した大型風車の組み立て技術です。あらかじめ接合した風車の羽根部分を上昇させながら建て起こすことで、従来組み立てに用いていた超大型クレーンを不要としました。施工ヤードの縮小や工期短縮を図れることから、今後の風力発電施設の建設に貢献すると評価されました。
近畿圏の産業振興のためのミッシングリンク(※1)の解消 (京奈和自動車道 紀北西道路 和歌山ジャンクションの建設)
起伏の激しい急峻な地形で、複数の橋梁が交差するという厳しい条件のもと、近畿圏の重要なネットワークを担うジャンクションを構築しました。橋脚へのプレキャスト部材の活用や橋桁部分の組み立てにおいて多数の技術を採用。今後の道路建設計画や施工などに多大な影響を与えるとして技術賞に選定されました。
※1 未整備区間
■技術開発賞
鋼製橋脚の定着深さを低減できる平面格子形鋼を埋設した合成構造フーチングの開発
高速道路の高架橋を支える橋脚下部に平面格子状の鉄骨を取り付けて、地中のフーチング(基礎)に埋め込んで固定させる接合技術を開発しました。これにより、上下2層構造からなる高速道路の拡幅工事を供用しながら実現。制約の多い都心部の基礎構造の構築技術として、社会基盤整備に幅広く寄与できると評価されました。
汎用遠隔操縦装置「サロゲート」の開発
建設機械に装着することで無人化施工を可能にする遠隔操縦装置です。軽量かつコンパクトで、さまざまなメーカーや機種への装着が可能。運転席に装着したまま遠隔操縦と搭乗操縦を切り替えられるので、作業環境に応じて柔軟に対応できます。災害復旧現場での人命保護や二次災害の低減、さらにはICT推進に貢献する技術として評価されました。
■国際活動奨励賞
神村 英明(大林組海外支店土木営業部副部長)
大林組は今後も、安心して暮らせる社会のインフラ整備に寄与するために、土木技術の発展に努めてまいります。