建設段階で排出されるCO2削減のため、工事用トラックに「省燃費運転法」を導入

トラック16台の省燃費運転は、年間81トンのCO2削減に相当します

プレスリリース

(株)大林組は、建設工事段階で排出されるCO2を削減するために、建設工事で使用されるトラックを対象とした「省燃費運転法」の導入、普及を推進します。
12月18日、いすゞ自動車株式会社、東京いすゞ自動車株式会社の支援を受けて、白井運輸株式会社川越営業所の運転手15名を対象とした第1回の「省燃費運転法」実体験研修会を大林組の東京機械工場で実施しました。

建設工事段階で排出されるCO2の約70%強は建設機械とトラック(ダンプトラック含む)によるもので、特にトラックからの排出量が全体の3分の1を占めています。
トラックから排出されるCO2の削減には、

  1. 燃料消費率改善のためのトラック車体やエンジンの設計開発

  2. 建築物や構造物の設計や施工法の工夫によるトラック使用及び走行距離の削減

  3. 燃料消費率を向上させるトラックの運転

が有効とされています。

このたび大林組では、CO2削減のための新しい取り組みとして工事用トラックの燃料消費率を向上させる「省燃費運転法」を導入します。

「省燃費運転法」の導入・推進は、トラックの運転手などを対象とした省燃費運転研修会を実施し、研修後の日々の行動に「省燃費運転法」を取り入れることで工事用トラックの燃料消費率の向上及びCO2排出量の削減を図ります。
省燃費運転研修会は、省燃費ビデオや省燃費マニュアル等を教材とした「座学研修会」と、これに実体験を組み合せた「実体験研修会」の2種類の研修コースを用意しています。

第1回の実体験研修会は、12月18日、大林組の東京機械工場で、いすゞ自動車株式会社及び東京いすゞ自動車株式会社の支援を受けて、白井運輸株式会社の運転手15名を対象に実施しました。
研修では、まず燃費計を取付けたトラックで通常の運転方法で走行し、研修室での省燃費ビデオや省燃費マニュアル等による座学研修の後、省燃費運転の実体験を行いました。エンジン回転数の低減、高速段の多用、一定速度運転、エンジンブレーキの活用など4項目の省燃費のポイントを励行し、1.65qの試験走行を行った結果、平均で約37%の燃料削減率を確認できました。これを、1台あたりの年間走行距離4万qとして、白井運輸株式会社川越営業所が保有する16台のトラックに換算すると、年間のCO2排出量81トン(炭素換算)の削減効果があります。

大林組では今回の実体験研修会で好結果を得たことを受け、省燃費運転法の全国レベルでの導入を図っていきます。当初は、実体験と座学研修とを組み合せた「実体験研修会」を実施し、その後は、座学を中心とした「座学研修会」を全国ベースで実施していきます。

なお、省燃費運転研修会受講者には修了証を発行し、大林組の建設工事に携わるトラック運転手に修了証取得を促すことで、建設工事段階で排出されるCO2削減を進めます。