(株)大林組の施工する地中連続壁、OWS-SOLETANCHE(オウス・ソレタンシュ)工法による実績の延べ面積が400万m²を突破しました。
この述べ面積400万m²という実績は、高さ1mの壁に換算して長さ4000km。オーストラリア大陸の東から西に高さ1mの壁を築いたことに相当し、東京ドーム(約4.7万m²)の約85個分の広さに相当します。日本で最大、世界でも有数の実績となっています。
「地中連続壁工法」とは、ポリマーまたはベントナイトを主体とした安定液を使用して、地盤の崩壊を防ぎながら地中に連続した溝を掘削し、その中に鉄筋コンクリートなどの壁を構築する工法です。コンクリート壁は建物の山留め壁や基礎杭、地下外壁、シールド立坑や地下立体駐車場、地下タンクなどの遮水壁や耐震壁として利用しています。
OWS-SOLETANCHE工法の特長は次のとおりです。
- 埋立直後の超若令地盤から硬い岩盤まで、また透水性の高い地質など、あらゆる地盤に対応できます。
- 壁厚は0.4~3.2mまで、深さは170mという極めて深いものまで施工可能です。また、10cmピッチで任意の厚さを選択できるため自由な基礎工事の計画ができます。
- 高さ5mの作業空間で施工可能なハイドロフレーズHFA-4RC型掘削機を用いることにより、地下鉄などの路下工事や高さに制限のある場所でも施工できます。
- 機械や安定液の改良などにより品質がよく精度の高い施工が可能で、信頼性の高い技術を確立しています。
- 技術の開発を積極的に行い、OWS-SRC工法(※1)、WF拡底杭工法(※2)などの新しい工法を実用化しています。
※1 OWS-SRC工法:従来のRC地中壁体に鉄骨部材(H型鋼)を組込んだもので、地下外壁、耐震壁、および杭などの構造機能を単独またはその組合わせで持たせた高耐力、高じん性の性能を有する地下構造体です。高耐力、高じん性が設計の自由度を高め地下空間の有効利用が図れます
※2 WF拡底杭工法:先端部を扇形に拡底掘削することにより、支持力の大きな杭を構築する工法です
今後、大林組では地中連続壁を利用した大深度地下構造物や地盤の液状化対策などに積極的に適用していきます。
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