日本初の大型PFI事業が始動

神奈川県立保健医療福祉大学(仮称)特定事業契約を正式に締結

プレスリリース

(株)大林組は、日本初の大型PFI事業となる「神奈川県立保健医療福祉大学(仮称)」に関し、7月21日、大林組の100%出資会社と神奈川県との間で「建物等の販売及び維持管理に関する基本契約」を締結しました。今後は、2003年1月の完成引渡へ向けて神奈川県と具体的な作業に入ることとなります。


大林組を代表事業会社とする提案の特徴は次のとおりです。

  1. プロジェクト・ファイナンスによる長期の資金調達を実現
    事業遂行に伴う諸種のリスク管理を適切に行うことでプロジェクト・ファイナンス(ノンリコースローン)を実現し、30年の全事業期間に亘る長期資金を調達します。これは、PFIの本質が「民間資金」の「公共事業への活用」にある点を十分に意識した取組みと言えます。
    また、事業の長期的な安定性を確保するため、特定目的会社には資本金と別途に準備金を用意し、不測の事態に備えます。

  2. 徹底したリスク管理体制を構築
    社内に財務・法務等を組み込んだ審査委員会を設置するとともに、社外では野村證券を財務アドバイザー、三井安田法律事務所を法務アドバイザーとして積極的に起用し、徹底的なリスク管理体制を整えています。これにより、事業過程における建設リスク、維持管理リスク、資金調達リスクを適切にコントロールすることができ、事業の安定性向上を図ります。

  3. 海浜都市横須賀のランドマークにふさわしい大屋根を有する設計提案をしています
    地域のシンボルとして、周辺の街並みにアクセントを与える大屋根のある建築を提案しています。また、教育研究棟を独立して配置するなど、それぞれの建物の機能に応じた配置・ゾーニングが明確であり、交流プラザや開放的な体育館など、学科を越えた交流や大学としての賑やかさがあり、開かれた大学としてのイメージに相応しい設計提案を行っています。

  4. 環境に配慮した長期的な維持管理計画を提案しています
    ライフサイクルコスト(LCC)の低減を図るとともに、メンテナンス性を重視した建物価値の長期保全を目的とする維持管理提案をしています。また、本大学に集う人々の満足を第一に考え、施設の特徴に合わせた管理 計画と管理体制を行い、併せて地域との共生が図れる提案を行っています。

現在、政府指針に基づき、相当数の自治体においてPFI手法導入の検討が行われており、公募される案件も漸増しつつあります。

今後、大林組では、建設業が主体となって取組むプロジェクトはもとより、他業種とタイアップして行うプロジェクトにも、財務アドバイザーなど社外専門家の協力を得て、戦略的に対応を検討し、積極的に取組んでいきます。

本件については、国によるPFI事業に関する諸条件の整備が進められている中での神奈川県の先駆的な取組みであり、県のご期待に添うべく全力で取組んでいく所存です。


以上
■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟
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