「溶融スラグの有効利用と処分場の安定化促進に関する実証実験」に着手

北九州エコタウン地区で大林組、奥村組、三井造船、タクマが廃棄物最終処分場の安定化促進の共同研究

プレスリリース

(株)大林組、(株)奥村組(本社:大阪市阿倍野区、社長:奥村正太郎)、三井造船(株)(本社:東京都中央区、社長:岡野利道)、(株)タクマ(本社:大阪市北区、社長:西田常男)は、溶融スラグを有効利用して廃棄物最終処分場を早期に安定化させるための「溶融スラグの有効利用化研究会」を発足(平成12年4月1日付)し、北九州エコタウン地区(北九州市若松区)において、実証実験に着手しました。(期間:平成12年4月1日~平成15年3月31日)


近年、一般廃棄物、廃プラスチック、汚泥等の産業廃棄物の処理方法として、灰溶融炉、ガス化溶融炉の導入が増加しています。溶融炉から排出される溶融スラグ(水砕スラグ)は一般に1200℃以上の高温で溶融した後、水で急速冷却することで作られます。溶融スラグ(水砕)は平均粒径1~5mmのガラス質の粒状物質で、コンクリート製品、舗装材、建材等の骨材の一部として利用されていますが、 施設によっては、そのまま埋立処分されていることがあります。

一方、日常生活から排出される一般廃棄物の約4分の3は焼却、減量化してから廃棄物最終処分場に埋め立てられます。埋め立てられる焼却灰は管理型最終処分場において浸出水の処理などの管理を行いながら安定化させ自然界に還されます。つまり、管理型処分場は永遠のゴミ捨て場ではなく廃棄物をできるだけ早く安定化させ、安全な地盤にするための反応促進槽(リアクター)と位置づけることができ、最終処分場を早期に安定化させることで、跡地の有効利用を促進できます。

埋立後の管理型処分場の早期安定化を図るには、埋め立てられた焼却灰を透水性と通気性を備えた循環浄化機能を高めることが重要です。今回の実証試験では、透水性と通気性に優れている溶融スラグの性状に着目し、次の点を検証します。

溶融スラグは、
@ 透水性と通気性に優れているので、覆土に使用することで、 廃棄物の安定化を早めることができます。
A 粒径が均一で、下層への水や空気の供給が均一に行われるため、 廃棄物層全体を均一に安定化できます。
B 表面が滑らかなガラス質なので、微生物が付着しにくく、 目詰まりがなく安定した通気性が確保できます。


溶融スラグは道路の舗装材や骨材などに再利用されつつありますが、管理型処分場の底部排水槽や覆土等に使用することで処分場内の循環浄化機能を高める効果が期待できるだけでなく、普通土の替わりに溶融スラグを覆土として使うことにより、結果的にはより多くの一般廃棄物を有効利用できることになり、処分場の延命化が図れます。


今回の実証実験では、自然の環境を念頭に自然降雨による焼却灰の安定化を促進する試験を基本に、人工降雨の散水による水質の変化試験、普通土の覆土利用との比較試験を行うことで、溶融スラグを用いた管理型処分場の反応促進槽としての効果を検証するものです。


今回の実験の概要は次のとおりです。
  1. 縦2m×横2m×高さ3mの実験土槽6基を用います。底部排水層に溶融スラグを敷き、その上に焼却灰を埋立てます。さらにその上に中間覆土として溶融スラグを敷いたうえ同じ様に焼却灰を埋立て、最後に最終覆土としてスラグを盛ります。スラグは各層0.2m、焼却灰は1.2mの厚さです。(1基は溶融スラグとの比較のため覆土材に普通土を使用)

  2. 最終覆土の上から自然降雨または人工雨を降らせ、焼却灰、底部排水層からの浸出水のBODやCOD、重金属類の含有量変化を測定します。

  3. 実験では散水量と散水間隔を変えたもの、中間覆土の材料を変えたものなど、条件設定を各土槽毎に変えた検証を行います。

4社はこの実験結果をもとに、溶融スラグの新しい利用法として、溶融スラグを用いた廃棄物処分場や既設の処分場への提案を積極的に行い、処分場の早期安定化と延命化を図り、跡地利用を促進します。

【4社の役割】

(株)大林組 :全体計画、試験実施、管理
(株)奥村組 :現場詳細計画、試験実施
三井造船(株) :計測計画、試験実施
(株)タクマ :計測計画、試験実施


以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
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東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟