東京ガス(株)扇島工場TL12LNG地下式貯槽建設工事において国内最大の連続打設量36,248m³の底版コンクリートを打設

プレスリリース

(株)大林組、三井建設(株)(本社:東京都千代田区、社長:稲村一弘)、竹中工務店(本社:東京都中央区、社長:竹中統一)共同企業体と東京ガス(株)(本社:東京都港区、社長:上原英治)は、現在施工中の東京ガス(株)扇島工場TL12LNG地下式貯槽建設工事において、国内最大のコンクリート連続打設量となる36,248m³の底版コンクリートを8月31日から4昼夜連続で打設しました。
このコンクリート打設に使用されたコンクリートミキサー車(7.86m)7,250台の全長は山手線(34.5km)の1周半を超える長さに相当します。


世界最大規模(20万KL容量)のタンクであるTL12LNG地下式貯槽は、内径70.8m、液深51.0mの円筒形で、コンクリート製躯体(底版:厚さ8.0m、側壁:厚さ2.8m)、コンクリート製屋根、金属製薄膜メンブレン、保冷材等により構成されます。躯体は、底版と側壁を連続した剛結合を初めて採用し、従来の一般的なピン結合に比べ側壁は0.6m厚くなりましたが、底版の厚さを1.8m薄くしても、地下水圧に対抗することができます。

36,248m³の底版コンクリートは打継ぎを設けない4日間の連続打設で施工しました。コンクリートの製造は7つのレディーミクストコンクリート工場で行い、1時間当たりの出荷量は平均で410m³、延べ7,250台のコンクリートミキサー車のコンクリート量です。 この底版打設に従事する人員は、4日間で総勢1,250名になりました。
底版コンクリートの打設は、底版を扇形状に8等分し、地上のタンク外周部と内部底版天端上にそれぞれ1台ずつ、合計16台のコンクリートポンプ車を設置して行いました。コンクリートの供給は、ミキサー車のコンクリートを地上のポンプ車へ荷降し、配管を通じて底版天端上のポンプ車へ送ります。そして、このポンプ車のブームで各箇所へ打設しました。

打設面積が4,500m²以上あるので、コールドジョイントの発生を防ぐため、遅延型の混和剤を使用することにより最大11.5時間の打継ぎ許容時間を確保し、上側鉄筋部では80cmと60cmの2層と上側鉄筋以深部では30~35cmの21層の合計23層の層状に分けコンクリートの打設を行いました。

コンクリート大量打設の品質管理において最も問題となるのは、温度応力によるひび割れ発生の抑制です。これに対しては、事前の試験と温度応力解析により温度ひび割れの発生を極力抑える適性な配合を検討し、低発熱セメント(3成分系の配合)を採用し、解析条件に従って湿潤養生などの適切な養生を行っています。

今回採用した、剛結合構造と底版コンクリートを一括連続打設することで、工事費を土木工事費の2%にあたる3億5千万円削減し、工期を1ヶ月短縮することができました。なお、今回採用した剛結合部分の設計はJVと大成建設が行いました。

以上

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大林組 東京本社 広報室企画課
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