新開発「4Dバーチャルツアー」で品質への信頼性と施工効率の向上を実現

CGより低コストで短期間に施工状況をアニメーション化

プレスリリース

(株)大林組は、施工前に構造物とその施工状況を コンピューター上の疑似空間で視覚的に確認することで、構造物の品質に対する顧客の信頼性を向上させ、また施工効率の向上の点でも施工中の工程変更の検討を容易にする施工計画支援システム「4Dバーチャルツアー」を開発しました。


建築物や土木施設は完成してから引き渡されるため、顧客は、それら構造物の品質に対する信頼性を、施工者の技術力や信用力に頼りがちです。一方、近年、土木工事は地下構造物の輻輳化など、複雑な状況下での工事が増えています。そのため相当な経験者でも施工状況や問題点を的確に把握することが困難な場合があり、施工者にとっては、技術者の知識や経験に応じて理解度にバラツキがあるため、施工図、工程表等の形で表現される施工計画の理解が一様でない場合があります。


今回、大林組が開発した「4Dバーチャルツアー」は市販のソフトを自社開発のインターフェースプログラムにより結合することで、構造物の施工過程を概観し、疑似体験することを可能とした4D(4次元)CADシステムです。3Dモデルと時系列情報となる工程を関連づけることで立体アニメーションを簡単に作成することができます。また作成されたアニメーションは、任意の施工段階でストップモーションして、あたかも工事現場の中を歩いているかのような疑似体験をすることもできます。発注者、設計者、施工者の工事に携わる誰もが、施工前に構造物と施工状況を視覚的に把握し、任意の施工段階であるゆる角度から疑似体験することができるので、構造物と施工状況を早く、深く、理解することができます。これらの効果により結果として、品質への信頼性を向上させ、問題点の把握や災害防止予測などが容易になり、大規模な施工計画の変更にも迅速にかつ最適に対応することが可能となります。施工計画をいつでも容易にかつ迅速に見直すことが可能なので、施工性を向上することができます。


今回開発した「4Dバーチャルツアー」の特長は次のとおりです。

  1. 構造物の品質に対する信頼性が向上します
    発注者、設計者が、施工前に構造物や施工状況について視覚的に概観し、疑似体験することができるので構造物の品質への信頼性が向上します。

  2. 施工性が向上します
    立体的なアニメーションと任意の施工段階での疑似体験により、最適な施工計画の立案が可能となります。また、施工性が向上します。また、施工計画はモデルと工程に部分的な修正を施すだけで計画変更にもすぐに対応することができます。

  3. 工程管理、出来形管理、安全管理も向上が図れます
    工事に携わる誰もが、共通の理解を持つことができるので、工程管理、出来形管理、安全管理などの向上を図ることができます。

  4. CGより低コストで早くアニメーションを制作できます
    従来のCGより低コストで早くアニメーション化することができます。また、計画の変更などにもCGのような大幅な修正が不要で迅速に対応できます。

  5. 積算の効率化と積算精度を高めることが可能となります
    3D-CADモデルから自動的に得られる数量を 当社が既に開発している積算プログラムの「出雲」に入力することで、半自動的に積算を行い、積算の効率化と積算精度を高めることも可能です。現在、「出雲」とのリンクシステムを開発中です。

今後は、今回開発した「4Dバーチャルツアー」を、発注者へのプレゼンテーションや、施工計画、積算に積極的に導入し、より高度な施工計画、災害防止予測を行うことで施工効率を向上していきます。


以上
■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
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