RC自動化建設システム「ビッグ キャノピーBig Canopy」で地上42階の超高層マンションを施工中

プレスリリース

大林組は、大林・五洋・松村・長谷工特定建設工事共同企業体として、RC自動化建設システム「Big Canopy」を使った地上42階建ての超高層マンションを大阪市北区において施工中です。RC自動化建設システム「Big Canopy」は、大林組が世界に先駆けて開発したRC造の高層建物を対象にした全天候型自動化建設システムで、工事中の建物上部を大きな屋根(Big Canopy)で覆うことにより、悪天候から建物と作業員を守り、高品質と安全な作業環境を確保するとともに、資材のプレハブ化・ユニット化、資材の搬送・組立作業の機械化、資材管理の情報化により、生産性の向上と工期短縮を可能にします。今回「Big Canopy」を採用した「ジーニス大阪新築工事」で5件目の適用になります。

「Big Canopy」のシステム構成
<キャノピー>
キャノピーは建方階全面を覆い、雨や風などの悪天候から建物と作業員を守り、高品質と天候に左右されない快適な作業環境を確保します。
今回使用しているキャノピーは、約1900m²(38m×49m)、重さ約520トン(クレーン等の搬送機重量を含む)の仮設屋根と4本の柱(ポスト)から構成されています。柱には、タワークレーンのポストを利用し、汎用性を高めています。
キャノピーの上昇(下降)は、タワークレーンのクライミング装置で行い、同調制御により安全を確保します。キャノピー下面には、資材搬送を行う2台の旋回式天井クレーンを備えています。

<資材搬送システム>
資材の搬送には、1台の貨物リフトと2台の旋回式天井クレーンを組み合わせて使用します。貨物リフトで建方階まで垂直搬送された資材は、天井クレーンで所定場所へ水平搬送し取り付けされます。天井クレーンを旋回式とすることで、建方階の全ての領域にスピーディーに資材を搬送できます。貨物リフトと天井式クレーンの効率的な働きにより、1フロア分の柱33本を3~4時間、梁59本を8~9時間、床材72枚を5~6時間で建て込みます。

<資材管理システム>
工場での製作状況をインターネット経由でリアルタイムに管理する、また工場から出荷される際に、各部材に種類・取付位置の情報を盛り込んだバーコードを添付し、プレハブ化、ユニット化された資材をコンピューターで管理する支援システムです。施工図CADにリンクした資材管理データベースによって、資材の製作から建方までの作業計画や実績管理など業務を合理化・省力化します。

「Big Canopy」の特徴
  1. 高品質な建物を建設できます
    天候に左右されない良好な作業環境の下、徹底してプレハブ化・ユニット化された資材を使い、高品質・高精度な建物を建設します。

  2. 工期短縮が可能です
    雨の日も工事を休む必要が無く、強風時も作業ができ、夏場の炎天下での能率の落ちる作業も避けられる全天候型のシステムに加え、2台の天井クレーンによる並列搬送システムにより、資材の搬送・組立を効率的に行い、躯体・設備・仕上工事を単純化・標準化することにより工期を短縮します。今回の工事では、従来工法に比べ3ヶ月短縮しています。

  3. 生産性の向上が図れます
    徹底した資材のプレハブ化・ユニット化、組立作業の機械化、資材管理の情報化により、生産性を向上することができます。

  4. 良好な作業環境を提供します
    直射日光の下にいる時と比べ、キャノピーの下では10度体感温度が低く、作業員への肉体的負担も軽減します。

今後大林組では、徹底したプレハブ化・ユニット化、組立作業の機械化による生産性の高い「高層建物の自動化建設システム」に意欲的に取り組み、高品質な建物を建設していくとともに、作業員にとっても快適で安全な作業環境を確保していきます。

以上


■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
お問い合わせフォーム

プレスリリースに記載している情報は発表時のものです。