蔵前工業高校へ建築現場のウェブカメラ画像を教材として提供

生きた教材により、学生たちが興味を持って建築施工の技術を学べる機会を提供します

プレスリリース

大林組は、都立蔵前工業高校の建築科の学習教材として、施工中の工事現場を定点撮影した画像をインターネットで配信することを始めました。IT(情報技術)の活用によって、工業高校から次代の建設産業を担う有望な人材が巣立つことに役立てたいと考えています。

大林組では、低コストで設置が簡単なウェブカメラを、施工現場の効率的な管理の手段として実験的に各現場に設置してきました。施工場所に設置されたカメラが捉えた画像を、インターネットによって配信し、遠く離れた工事事務所内や本社・支店の支援部門で見ることによって、施工管理要員の削減や施工品質の大幅な向上を実現しています。

大林組では、このように成果を挙げつつあるウェブカメラ活用の新たな展開として、工業高校の建築科の学生に建築現場の画像を配信し、建築施工の技術習得の生きた教材として提供することを始めました。蔵前工業高校の建築科の堀内仁之先生は、生徒達が最新の建築施工の技術に触れるチャンスが少ないことを危惧し、「できるだけ生きた教材を使って生徒たちが興味を持って建築施工の技術を学べる機会を提供したい」と考えており、その要望に対して大林組は、建築現場のウェブカメラ画像で応えることにしました。
蔵前工業高校は文部科学省と総務省の共同プロジェクトである「マルチメディア活用学校間連携推進事業」に参加し、全校を挙げて情報化の推進に取り組んでおり、その一環として校内に整備されたインターネット環境を活用することにより、今回のウェブカメラ画像の配信が可能となりました。

今回、蔵前工業高校へ学習用に配信する画像は、都内のマンション新築現場(RC造、地上15階、延床面積約1万1千m²)の画像です。発注者から事前に了解を得た上で、隣接する建物に設置されたウェブカメラの画像は、PHS接続によってインターネット上に公開され、蔵前工業高校の教室からアクセスすることができます。(アドレスは非公開で、IDとパスワードが必要です)生徒たちは、刻々と移り変わる作業の流れを観察するだけでなく、毎日継続的に観察することによって、建築施工の工程の移り変わりを実感することができます。
当面、現場からの画像配信のみですが、今後は教室からの質問や感想に対して施工現場からインターネットを通じて回答したりといったインタラクティブな活用も検討しています。

ウェブカメラによる工事現場映像配信の特徴は次のとおりです。
  1. インターネット接続可能なウェブカメラは設置が容易で費用も数千円~数万円で済みます。

  2. インターネットにつながっていればどこからでも画像を見ることができ、パスワードにより特定の人だけに見せることができます。

  3. 画像を一定間隔で記録することにより、正確な工事記録写真を自動的に撮影することができます。

今後、当社のIT技術を使って次世代の建設業を担う学生に生きた教材を提供し、将来有望な人材を育てていくことに貢献していきます。

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
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