世界最大級の巨大クレーンで大型ガスタンクの解体工事を施工中

3000t級クローラクレーンによるガスタンクの解体

プレスリリース

大林組は、大阪ガス(株)発注の「北港製造所設備撤去工事」(元請:大阪ガスエンジニアリング(株))において、日本に2基しかない世界最大級の3000t級クローラクレーン「SUPER WING LIFT3000」を用いて大型MAN式ガスタンク(容量100,000m³、直径45m、高さ72m)の解体工事を施工中です。ガスタンク全体を8ブロックに輪切り状に分割し、100tから200tを1ブロックとしてクレーンで吊り上げ、地上に荷降ろしした後に解体します。

大型MAN式ガスタンクの解体工事は、従来ガスタンクの気密性を利用したエアリフト方式の「スライドダウン工法」や大阪ガス(株)、大阪ガスエンジニアリング(株)、大林組の3社共同開発である「カット&ダウン工法」等により行われてきました。今回、発注者である大阪ガス(株)らの「短工期、ローコスト化工法提案」の要望を受け検討した結果、敷地的にも広い作業ヤードが確保できるため、3000t級のクローラクレーンを使った大分割解体工法の採用となりました。当工事は、先般開業1周年を向えたユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下USJ)に近接しており、ガスタンク本体側板(地上60mの高さ)にUSJの広告看板が取り付けられています。

「巨大クレーンによる大型ガスタンクの大分割解体工法」の特長は次のとおりです。
  1. 大ブロックのまま地上へ荷おろしするため短工期で解体が可能です。
    全重量約1100tのガスタンクを8ブロックに大分割して、3000t級クローラクレーンにより円柱形のまま地上へおろし、重機により小分割解体を行うため、作業効率を高めることができ、工期が従来工法で約8ヶ月程度かかっていたものが、約半分の4ヶ月とすることができます。
    大分割して切断したブロックはタンク外径と同径の吊治具(直径45mの10角形、重さ約35t)を使用し、吊り点を10点とした平衡吊り揚重します。(第1ブロックについては屋根鉄骨フレームの中央リングを吊り点としたため直径8mの吊治具を使用しました。)

  2. 小分割解体を地上で行うため高所での解体作業が減り安全です。
    搬出用車両に積み込む小分割解体を地上で行うため、高所作業は作業用の足場の組立と大分割用の切断・玉掛け作業のみとなり、作業時の安全性が向上します。

  3. 周辺環境にも安全な解体工法です。
    高所での切断作業量を減らし十分な飛散養生を行うことにより、周辺環境に与える影響を最小限に押さえることができます。

現場作業は7月5日現在で、全8ブロックのうち第4ブロックまでの解体作業が完了しています。今後順次解体作業を行っていき、7月10日には第6ブロックの解体作業を行う予定です。

解体状況写真1

解体状況写真2

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
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