斜面部のアスファルトコンクリート遮水工を可能とする施工機械を開発

プレスリリース

pointer 斜面部のアスファルトコンクリート遮水工を可能とする施工機械を開発
佐世保市発注の最終処分場建設工事で適用し、性能を実証
  大林組と大林道路(株)は共同で、斜面部におけるアスファルトコンクリート遮水工を可能とする施工機械を開発しました。佐世保市発注の最終処分場建設工事において、底盤部および斜面部の遮水工に適用しています。最終処分場における、斜面部へのアスファルトコンクリート遮水工の適用は、国内で初めてとなります。
アスファルトコンクリート遮水工は、土質遮水工と比較すると、施工後の降雨の影響を受けにくいため、作業効率が大幅に向上しています。

管理型廃棄物最終処分場の遮水構造については、国の構造基準が平成10年に改正・強化され、「二重遮水シート」、「土質遮水層と遮水シート」、「アスファルトコンクリート遮水層と遮水シート」の3つの二重表面遮水構造が、国の基準として認められました。
このうち、「アスファルトコンクリート遮水層と遮水シート」の二重表面遮水構造は、最終処分場の底盤部には適用事例があったものの、斜面部への適用は、アスファルトコンクリート遮水工を斜面に施すことが技術的に難しかったため、適用事例がありませんでした。
アスファルトコンクリート遮水工は以下の特長を有するため、斜面部での施工を可能とする技術の開発が求められていました。

1 敷設材料がプラント出荷の工場製品のため、品質のバラツキが少なく安定している
2 材料自体の強度が大きいため、重機やゴミの接触による損傷が発生しにくい
3 たわみ性、耐薬品性、耐侯性に優れている
4 低コストである

今回、大林組と大林道路が共同で開発した、斜面部におけるアスファルトコンクリート遮水工を可能とする施工機械は、アスファルトフィニッシャと専用格納台車、転圧用ローラー、材料供給用ホッパーなどです。アスファルトフィニッシャを、クローラークレーンまたはウインチポータで牽引することで、底盤部から斜面部への連続遮水工を実現します。 
今回開発した施工機械のうち、アスファルトフィニッシャは、従来品に比べて振動数を増やしたバイブレーターを装備するなど、締固め機能を向上させています。敷きならし初期に強い振動を与えることで、斜面における良好な締固め状態を確保します。
転圧用ローラーは、リモコン操作でも前後左右に動く仕組みになっており、法肩や底盤から遠隔操作で進行方向を変えることができます。
また、材料供給用ホッパーをクレーンで吊ることで、斜面施工途中におけるアスファルトフィニッシャへの敷設材料の供給が可能となります。結果、法高が10m程度の斜面においてもアスファルトコンクリート遮水工が施工できます。また、敷設材料を所定の温度に保つため、ホッパーには保温機能を持たせています。

今回、大林組と大林道路が共同で開発した、斜面部におけるアスファルトコンクリート遮水工を可能とする施工機械の特長は次のとおりです。
  1. 底盤部から斜面部へ連続したアスファルトコンクリート遮水の施工が可能です

    斜面施工専用機械により、アスファルトコンクリート遮水を連続して施工できるので、底盤部から斜面部へ同一材料による遮水工を実現します。
     
  2. 施工機械がコンパクトで、小規模な斜面の施工に適しています

    施工機械が小型なため、法高5m、法長12m程度の小規模な斜面の施工に特に適しています。
     
  3. 法肩の幅が1.5m程度の場所においても施工が可能です

    法肩が1.5m程度の場所においても、専用の格納台車を法肩に設置することにより、クローラークレーンを用いた、底盤部からの斜面施工が可能です。
     
  4. 斜面施工途中での材料供給が可能で、法高10m程度の斜面の施工も可能です

    材料供給用ホッパーの使用により、斜面施工途中での材料供給が可能なため、ウインチポータを利用することで、法高10m、法長30m程度の斜面にも適用可能です。
     
  5. 所定の温度で材料を敷設できます

    プラントから材料を入れて運んでくる材料供給用ホッパーには、保温機能を持たせてあるため、冬場のような低温時にも材料の温度を低下させることなく、所定の温度で材料を敷設できます。


大林組は、今後、斜面部におけるアスファルトコンクリート遮水工を可能とするアスファルトフィニッシャ等の施工機械を、管理型廃棄物処分場をはじめ、ため池、貯水池等の斜面部の表面遮水工事に、積極的に提案していきます。
以上
■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
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