高信頼性吹付けモルタル製造システムを開発、実用化

プレスリリース

pointer 高信頼性吹付けモルタル製造システムを開発、実用化
「コンクリート製造名人」を組み込んだ、次世代の吹付けモルタル製造システムです
  (株)大林組(本社:東京都港区、社長:向笠愼二)は、岡部(株)(本社:東京都墨田区、社長:大野 要)、三和産業(株)(本社:東京都江戸川区、社長:和田惠男)と共同で、モルタルの品質変動の主要因となっている砂の湿潤状態に全く影響されずに、計画配合どおりの一定した品質のモルタルを製造して、のり面などに吹き付けを行うことができる高信頼性吹付けモルタル製造システムを開発、実用化しました。耐久性が高く、経済的なモルタルを製造して吹き付けることができ、かつ品質管理や検査の合理化も図れます。

計画された配合どおりのモルタルを製造するためには、セメントや砂(細骨材)、水などの各材料を所定量だけ正確に計量することが重要です。通常、砂の表面には水分が付着しているので、モルタルを製造するために必要な水を計量する際には、表面に付着している分の水分量を補正します。しかし、砂の表面水は、積み上げられた上下で異なり、また時間の経過とともに変化するため、表面水の量をリアルタイムに、かつ正確に把握することは困難です。そこで、一般的には、水分量の変動範囲を予め測定して配合を修正し、目標とする強度などの性能が得られるように配慮して、モルタルの製造が行われています。
大林組では、砂の湿潤状態に左右されない計量方法を考案し、2000年7月、一定した品質のコンクリートを製造できる信頼性の高いコンクリート製造システム「コンクリート製造名人」を開発しました。このシステムは、水中に砂を投入した状態で、ロードセルで計量した全体の質量と、変位センサを用いて計量した全体の容積から、両者の密度差を利用して水と砂の量を正確に算出することができる水浸計量システムです。

今回開発した高信頼性吹付けモルタル製造システムは、この砂の水浸計量方式を吹付け用のモルタル製造システムに応用したものです。一般的に、のり面などへ吹き付けるモルタルは、砂の単位量が多く、その全量を水浸状態で計量することは困難です。そのため、使用する砂の一部を水浸計量して、残りの砂については、水浸計量により求まる表面水率を用いて水量を補正することで、水と砂の正確な計量を実現しました。

今回開発した高信頼性吹付けモルタル製造システムの特長は次のとおりです。
1.品質変動の低減で、耐久性が向上
水量の変動が少ない一定した品質のモルタルを吹き付けることができるので、強度のばらつきが抑えられ、中性化抵抗性や凍結融解抵抗性等の耐久性能の向上が期待できます。これらのことにより、のり枠などへの構造物の品質が向上し、将来的には、強度ランクを高めた設計が可能となります。
2.作業能率が向上
モルタルの配合変動が少ないので、圧送中のホース内の抵抗力が一定となります。そのため、ホース内での閉塞や脈動が減少し、作業能率が向上します。

3.大幅な省力化を実現
バッチ毎の砂と水の量が自動計量され、表面水率の測定も不要となるので、各材料の準備から計量、吹付け機への投入に至る一連の作業を常時1人で対応することができます。

4.既存の吹付けシステムにも容易に適用可能
既存の吹付けシステムのうち、砂の計量器の代わりに水浸式計量装置をセットするだけのコンパクトな設計で、容易に信頼性の高いモルタル吹付けシステムが実現できます。

5.品質管理や検査の合理化を実現
計量記録により、製造バッチ毎の品質管理と配合検査を行うことが可能となります。

大林組は、今後、合理的な計量と安定した品質を確保できる信頼性の高い吹付けモルタル製造システムを、積極的に提案していきます。
高信頼性吹付けモルタル製造システムを実現する水浸計量方式による水と砂の計量装置は、三和産業(株)が製造し、岡部土木(株)が販売します。
吹付けモルタル用細骨材水浸式計量装置
以上
■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
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