石鎚神社の頂上社・授札所等の新築工事が完成間近です

プレスリリース

大林組が平成10年9月から進めている石鎚神社頂上社等の新築工事が、10月末の竣工を前にほぼ完成に近づいています。

石鎚山は、西日本最高峰(1,982m)を誇る急峻な山で、日本七霊山の一つに数えられる信仰の山でもあります。近年、中高年の登山ブームと交通アクセスの整備によって、全国から多くの人が訪れるようになりました。
表参道からは、西条市より車と石鎚登山ロープウェイで中宮成就社(海抜1,450m)まで行き、そこから徒歩で2時間30分程登ると頂上に着きます。頂上(弥山)は、石鎚神社境内地になっており、頂上社・授札所・避難小屋があります。気温は、平地より平均12℃低く、気流が山で停まるため曇天が多く晴天は月に5日程度で、常に風が吹いています。
本工事はこのような厳しい条件の下、これら古い建物の改築及び新築をすると共に、岩盤の崩落防止及び登山道の整備など人身事故を防止するために行われた工事です。

工事にあたっては、当然トラック等による資材の運搬は不可能なので、建設資材、工事機械はすべてヘリコプターで空輸しました。工事場所は、石鎚国定公園特別地域、名勝面河渓の指定地なので、自然保護、環境保全を第一に考え施工しました。作業員には、動植物の採取の禁止、決まった登山道以外の歩行禁止、ゴミの分別・持ち帰りの徹底、火気の取り扱い注意などを徹底して行いました。
また、岩盤崩落防止工事では、天然の岩を忠実に模した「造景岩(※1)」を採用し、現地の自然景観を損なわないよう配慮しました。この「造景岩」は、現地の天然岩より型取りするため、形状や節理等極めて実物に近く、立体的に天然岩を模倣できます。

去る8月8日には、神社氏子を始め、信者、一般登山者、工事関係者などにより、にぎやかに石鎚神社頂上社上棟祭が執り行われました。また9月28日には、宮司、工事関係者により遷宮祭(せんぐうさい)が執り行われました。
現地では、10月31日の竣工に向けて、急ピッチで工事の最終段階の仕上げが行われています。

※1 大林組の開発した「造景岩」は、現地の天然岩をシリコン樹脂で型取りするため、形状や節理等の細部に至るまで極めて実物に近く、かつ立体的に再現できます。また、施工上の合理性を考え、「造景岩」自身が型枠としても機能するので、コンクリートをそのまま打設することができます。「造景岩」に使用する材料は、天然鉱物から作った無機顔料入りの繊維補強ポリマーセメントモルタルを使用するため、薄肉・軽量で取扱いやすく、色彩も現地の景観に容易に合わせることが可能です


現在の石鎚神社

以上

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