エコマーク商品、環境保全型軽量PCカーテンウォール「エコベトン」を開発

ガラス再生軽量骨材を50%以上含有したエコマテリアル

プレスリリース

大林組と(株)ショックベトン・ジヤパン(本社:埼玉県川越市、社長:佐々木良昭)は共同で、ガラス再生軽量骨材を50%以上含有させたプレキャストコンクリート(PC)カーテンウォール「エコベトン」を開発しました。骨材として廃ガラスのみを原料とするガラス再生軽量骨材だけを用いることによって、環境保全に貢献するともに、従来と同等の強度と軽量化を実現した、エコマーク商品です。

循環型社会の構築に向けて建設分野においても、廃棄物の再利用が進められています。しかし、廃棄物の中には再利用が進まないものも多く、特に廃ガラスは、建材としては吸音材の利用がわずかにあるものの、種類が雑多なために約44%が再利用されずに最終処分されており、廃ガラスの再生利用方法の開発が求められています。
高層建築物には、地震に対する建物荷重の軽減等を目的として、より軽量な外壁が求められています。一般的には、高層建築物の外壁として用いられるPCカーテンウォールの軽量化のために、膨張頁岩を原料とする人工軽量骨材などが用いられています。これらの人工軽量骨材に廃ガラスを代替できれば、廃ガラスの資源循環が一層進みます。
大林グループでは、廃棄物の削減に取組む一方、内外テクノスが販売している100%再利用が可能な建材「アルセライト(※1)」をはじめ、廃棄物の再利用技術の開発を積極的に進めています。今回、大林組とショックベトン・ジヤパンでは、ガラス再生軽量骨材を50%以上含有させたPCカーテンウォールを開発しました。従来は、ガラス再生軽量骨材がコンクリート中で偏ってしまうため、多量に使用することが困難でしたが、骨材の粒径と化学混和剤を選定することで50%以上のガラス再生軽量骨材を混入しても偏りが無く、均等な状態での混入を実現させています。環境保全に貢献するとともに、従来と同等の強度と軽量化を実現した、エコマーク事務局認定:エコマーク商品です。

※1 アルセライト:再生アルミニウムとガラス再生軽量骨材からなるリサイクル建材で、軽量かつ加工性に優れた、独特の金属感を持つ内外装材です。100%再循環可能な建材です



今回開発した「エコベトン」の特長は次のとおりです。
  1. エコマーク商品です
    (財)日本環境協会 エコマーク事務局より、エコマーク商品の認定を取得していますので、環境にやさしい信頼性の高い製品です。

  2. 環境保全型の建材です
    骨材としては、ガラス再生軽量骨材(廃ガラスのみを原料とする再生材料)だけを使用しているので、廃棄物の減量および環境保全の観点から環境への負荷を低減します。

  3. 超軽量を実現
    従来の軽量コンクリートと同等の性能を有していながら、超軽量を実現しています。
    (従来の軽量コンクリート:1.9g/cm³ エコベトン:1.3g/cm³)

  4. 従来と同様の製造過程で製作できます
    構成材料が非常にシンプル(ポルトランドセメント、ガラス再生軽量骨材、水、汎用の化学混和剤)なので、特別な製造装置を必要とせず、従来の軽量コンクリートと同様の製造過程で製作できます。

今後大林組では、エコマーク商品「エコベトン」の耐火構造の大臣認定の取得を行うとともに、建物の外壁のPCカーテンウォール等として積極的に提案し、建設廃棄物の再資源化率の向上、および環境に配慮した循環型社会づくりに貢献していきます。

エコベトンの断面図

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
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