環境にかかわる活動と、社会とのコミュニケーションについて「環境報告書2003」を発行デザイン・構成を一新しました

プレスリリース

大林組は、2002年度の環境保全活動において、「二酸化炭素排出量削減」や「建設廃棄物対策」、「グリーン調達」、「有害化学物質の管理」の4つの重点課題を掲げて積極的な環境負荷低減活動を実施し、これらの活動や成果、環境修復や環境創造などの多岐にわたる活動、および大林組の環境や社会との関わりついての考え方などをまとめた「環境報告書2003」を発行しました。

大林組は、環境保全活動が健全な企業経営に欠かせない要素と位置づけ、事業活動がもたらす環境への負荷を極力小さくする取組みを行ってきました。1999年、業界初の全社員を対象としたISO14001認証取得を完了するとともに、建設現場におけるゼロエミッション活動を開始したほか、建物の省エネルギー化や長寿命化提案、環境修復・創造技術の開発を積極的に進めてきました。また、二酸化炭素排出量削減目標の設定などのより実効性を上げるための取組みも業界に先駆けて行っています。それらの結果、東洋経済新報社とグリーン・リポーティング・フォーラムが主催する「2002年環境報告書・優良賞(2001、2002年度連続受賞)」を受賞しました。

大林組では、1999年度に当面の重点取り組み課題として定めた「二酸化炭素排出量の削減」、「建設廃棄物対策」、「グリーン調達」、「有害化学物質管理」を中心に、2002年度においてもさまざまな環境負荷低減活動に積極的に取組みました。「環境報告書2003」では、これらの取組み活動の内容と成果を中心に、大林組の環境や社会とのかかわりや、環境における大林組のコミュニケーション活動などを、環境省が定める環境報告書ガイドラインと、GRI(グローバル・リポーティング・イニシアティブ)が定める持続可能性報告書ガイドラインを参考にしてまとめています。単なる環境負荷低減活動の結果報告ではなく、環境修復や環境創造などの多岐にわたる大林組の環境への取組みや、大林組が考える環境や社会とのかかわりかた、将来の目指す方向などを紹介しています。
今回の環境報告書は、大林組の環境に関する活動や環境に対する考え方を、より深く、しっかりと理解いただくために、目次にナビゲーションマップを採用して各ページのデザインも一新することで、見やすさと分かりやすさを一段と向上させました。また、環境保全活動の代表例は、大林組のトピックスとしてまとめ、各所で用いられている数値の算出方法や本文を補完するデータは、巻末にデータ集としてまとめました。また、それぞれの取組みについて公開ホームページの関連ページのアドレスを付すことで、環境報告書を読んだ読者と大林組の双方向コミュニケーションにも配慮しています。さらに、報告書の正確性と信頼性を確保するために、第三者審査を継続して実施し、NGOとのコミュニケーション活動も実施しました。

「環境報告書2003」の概要と、2002年度に取組んだ環境保全活動の概要は次のとおりです。
  1. 2002年度環境活動トピックス

  2. 地球環境と大林組
    大林組の環境経営、環境方針など環境パフォーマンス向上のための方針や体制についてまとめており、大林組が目指す「持続可能な建築」(建物のライフサイクルマネジメント)や技術やサービスにおける環境事例、環境マネジメントシステム、環境会計について紹介しています。環境保全活動を総括したマテリアルフローでは、事業活動が地球環境に与える影響を分かりやすくまとめています。2002年度の環境コストは249億円(昨年度に比べ13億円減少)でした。また、環境保全効果の評価項目を増やし、環境効率性指標として「グリーン調達指標」も追加しました。

  3. 環境のためにできること
    (1)地球温暖化対策/二酸化炭素排出量(CO2)の削減
    ・ 設計段階の資材選択により1990年度に比べ 19千tのCO2削減
    ・ 省エネルギー技術の採用により1990年度に比べ396千tのCO2削減
    ・ 工事段階でのCO2削減対策により1990年度に比べ97千tのCO2削減
    (2)建設廃棄物対策
    ・ 建設廃棄物排出量 1508千t(前年度比 150千t増)
    (内、新築工事の排出量は551千t:前年度比113千t減)
    ・ 建設汚泥排出量 723千t(前年度比14千t減)
    ・ 混合廃棄物排出量9.2 kg/u(前年度比4.3 kg/u減)
    ・ 最終処分率 8% (前年度比 1ポイント向上)
    (3)グリーン調達
    ・ 設計段階グリーン調達採用数1491件(前年度比 42件減)
    ・ 事務用品 再生紙 344t(前年度比 33t増)
    ・ 建設段階 再生骨材387千t(前年度比 173千t増)
      電炉鋼材 506千t(前年度比 21千t減)
      高炉セメント17千t(前年度比 10千t減)
      型枠用熱帯材代替量 93万枚 (前年度比 12万枚増)  
    (4)有害化学物質の管理
    ・ PRTR法対象物質取扱量 6.0t(前年度比 0.5t減)
    ・ PCBの適正管理
    ・ 自社保有地の土壌汚染調査の実施
    ・ シックハウス対策
    (5)現場での取組み(サイトレポート)
    建設現場で行った環境配慮施工の実例の紹介
    (6)環境ビジネス
    環境保全と企業経営の両立を目指した事業展開として、建物健康診断システム「たてもの診たろう」や、建物をトータルに制御することで快適性と省エネルギーを両立さえる「FRiGATE」、「土壌浄化エンジニアリング」、都市部のヒートアイランド現象等を抑制し、快適な都市環境を保全・創造する「都市環境保全」など、独自の技術を紹介しています。

  4. 地域・社会の皆様と共に
    生産活動の中心である地域との現場見学会を通じた交流や、NPOとの交流、文化活動による社会とのコミュニケーション、当社の人事制度、従業員研修、労働安全衛生について紹介しています。

  5. 大林組の企業概要
    「企業理念」、「大林組企業行動規範」、過去5年間の経営状況を紹介しています。

大林組では、今後も、環境保全活動を推進するとともに、水質浄化、汚染土壌処理、省エネルギー診断などの環境保全技術を社会に積極的に役立てていきます。なお、環境報告書2003は、大林組のホームページからダウンロードすることができます。
環境報告書2003

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
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