大林組は、営業担当者による簡単なヒアリングだけで、建物の「使いやすさ」や「傷み具合」などを評価できるソフト「たてもの診たろうmini」を開発し、実用化しました。建物診断の専門家でなくても、容易に建物の健康状態をチェックすることができます。建物の問題点のおおまかな把握や、専門家による詳細な診断の必要性を判断するのに適しています。既に実用化している「たてもの診たろう」と連携することで、より効率的で高精度な建物の診断が可能になります。 「たてもの診たろう」は、平成14年より運用を開始しました。当初、オフィス版、商業施設版だけでしたが、同年11月より病院版、ホテル版、学校版、電算センター版の運用も開始しています。これまで約40件の建物に適用し、高い評価を得ています。 建物診断には、一次診断(専門技術者によるヒアリングと目視の調査)と二次診断(測定機器等を使用した詳細な調査)があり、「たてもの診たろう」は一次診断に相当します。 従来、建物を診断する際、専門家による一次診断から行っていましたが、現実的には、一次診断をする前に、本当に一次診断が必要なのか、また建物の現状(問題点など)はどうなっているのか といったことを大まかに把握したいとする要望が多くありました。そこで、「たてもの診たろう」のような専門技術者による建物診断(一次診断)の前段階に、営業担当者のみでも簡単に操作でき、建物の大まかな問題点や一次診断の必要性を提示することのできる予備的な建物診断ツールが求められていました。人間に喩えると、「たてもの診たろう」は健康診断、「たてもの診たろうmini」は問診に相当します。 「たてもの診たろうmini」は、営業担当者が建物所有者に対し、対話形式で約50項目の質問を行い、その結果をノートパソコンに入力することにより、建物の大まかな問題点や専門家による診断の必要性などを提示できるシステムです。診断に要する時間は約30分で、診断結果は、報告書となって自動出力されます。評価項目は、「使いやすさ」「傷み具合」「安全・安心」「快適さ」「環境への配慮」「運営管理」の6項目に分類されています。新しい機能として、建物が、「所有者」「管理者」「入居者」「社会」のそれぞれに対して貢献する度合についても同時に評価できます。例えば、所有者にとってメリットが大きな建物であっても、入居者にとって住みにくい場合もあり、そういった点について評価できるようになっています。現状のシステムは、オフィスビルを対象としています。 「たてもの診たろうmini」の特長は次のとおりです。
今後、大林組は、「たてもの診たろうmini」を「たてもの診たろう」と連携させることで、より効率的な建物の健康診断を実現し、建物の適正な評価と最適なリニューアル提案を行っていきます。また、将来的には「たてもの診たろうmini」の適用用途を拡大し、オフィスビル以外の建物へも適用して行く予定です。 以上
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■この件に関するお問い合わせ先 大林組 東京本社 広報室企画課 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 お問い合わせフォーム プレスリリースに記載している情報は発表時のものです。 |
「たてもの診たろうmini」を開発、実用化
営業担当者が「問診」し、約30分で建物の健康状態をチェックします
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