省燃費運転の効果を高め、さらなるCO2削減を目指します

省燃費運転補助装置を活用した省燃費運転を推進中

プレスリリース

大林組は、NEC玉川ルネッサンスシティ(U)B棟新築工事(施工:NEC玉川大林鹿島JV工事事務所)において、これまで運転手によってバラツキがあった省燃費運転の実施効果を、より向上させ、かつ安定的に継続させる取り組みを行っています。省燃費運転に効果的な運転方法を随時モニター画面や音声で知らせる省燃費運転補助装置を、同現場へ搬入を行う生コン車等に取り付け、省燃費運転の継続的な実施のフォローに取り組んでいます。

1997年の地球温暖化防止京都会議(COP3)で、日本のCO2排出量を2010年までに1990年比で6%削減するという目標が立てられており、地球温暖化防止への様々な取り組みが行われています。日本全体が排出するCO2の40%強が建設業に関連していると言われており、大林組は、1999年12月に建設業界で初めての省燃費運転研修会を開催して以来、省燃費運転推進活動のパイオニアとして活動し、CO2排出量削減に貢献しています。現在では、既に計46回の研修会を開催し、延べ831名の運転者、オペレータが当社の研修を受講しています。

しかし、研修会の実施後、しばらく経つと省燃費運転の効果が薄れてきたり、もともと人により運転方法が異なるためにその効果にバラツキが生じるなどといった課題があり、省燃費運転の実施効果をより向上させ、安定的、かつ継続して効果が持続できる方法の検討を重ねてきました。

今回大林組は、NEC玉川ルネッサンスシティ(U)B棟新築工事の現場で、省燃費運転補助装置を、現場に出入りする生コン車に一定期間貸し出し、省燃費運転法のフォローアップに用いることで、より安定的に省燃費効果を持続させる取り組みを行っています。この装置を用いた省燃費運転研修会を2003年10月5日に開催し、その後一定期間装置を付けたまま運転を行うことで、省燃費運転法のポイントやコツをより体得することが期待できます。

今回行った省燃費運転の実体験研修会の具体的な内容は以下のとおりです。
  1. まず全長4.1kmの走行ルートを通常どおりに運転し、燃料消費率を把握します。
  2. 研修室でビデオやマニュアル等によって省燃費に関する研修を行います。
  3. 省燃費運転補助装置を活用して同一コースを運転します。
  4. 通常の運転と省燃費運転の燃費を比較してその結果を運転手が自ら確認することで、省燃費運転の効果を認識してもらいます。
今回開催した研修会では、平均して約16%の燃費が削減できました。これは、人間が同乗し、運転手に省燃費運転法を指示していた従来の研修会で得られる効果とほぼ同等です。受講者全員(21名)が大型生コン車を運転した場合、1台あたりの年間走行距離を10万kmとして換算すると、年間のCO2排出量で約13トンの削減、燃料費で約727万円の削減効果があります。(軽油1Lあたり2.64kgのCO2を発生すると想定。軽油1Lは70円で計算。)

人によって効果のバラツキがあった従来の方法では、研修後省燃費の効果が薄れてくる傾向にありましたが、今回は、研修会後2ヶ月間にわたり装置を付けたまま省燃費運転を行うことで、1度の研修では忘れがちなポイントやコツを省燃費運転法に基づいて何度も運転することで、より確実なものとして体得することができました。平均燃費についても低下せず安定していることが確認でき、この効果を持続することで、よりCO2削減の実効性を高めていくことが出来ると考えます。

大林組では、これらの装置の利用を含め、さらに積極的に省燃費運転法の導入を進め、CO2削減を積極的に推進していきます。

※今回大林組が活用した省燃費運転補助装置は、「エコドライブ」ナビゲーションシステムです。このシステムは、ミヤマ株式会社(本社:長野県長野市)製の省燃費運転支援ツールで、スピード、エンジン回転数など走行にかかわる様々な条件をリアルタイムで数学的に処理し、瞬時に効果的な運転方法をモニター画面と音声で指示するものです。


以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
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