大崎駅東口再開発の賃貸住宅棟で業界最大規模の無柱空間を実現

プレスリリース

pointer 大崎駅東口再開発の賃貸住宅棟で業界最大規模の無柱空間を実現
柱を建物の中心に集中させることで 開放的な居住スペースを提供します
  大林組は、免震構造採用の超高層マンション建物の中央吹抜部分に柱を多く配置することで、地震に対する耐震安全性を確保し、居住スペースの柱を大幅に減少させることができる構造を大崎駅東口第3地区の建物に採用しました。床部分に用いた大型スラブの横幅(内法)は、業界最大規模の約13m、面積は350m2を超え、柱の少ない快適な居住空間を実現します。

近年、超高層建物に免震構造を採用するケースが増加していますが、免震効果を高めるためには、建物の構造体が地震などの水平力に対して十分な剛性(堅さ)を有する必要があります。従来は建物の剛性を保つためにコンクリートの耐震壁を用いたり、格子状に柱や梁を配置していたため、特に集合住宅ではたくさんの壁や太い柱が障害となり、自由な間取りや広い居住スペースを確保することが困難でした。

このたび、大崎駅東口第3地区市街地再開発事業の第1街区に建設する賃貸住宅棟では、建物の中央部の吹抜空間に面して柱を集中的に配置するチューブ構造を採用しています。このセンターコア部分が免震構造との相乗効果を生み出し、地震に対して十分な抵抗力を発揮するので、居住スペースの柱梁および小梁までを大幅に省略することができます。柱のスパンは最大で13.5mとなり、どのような間取りにも対応できるフレキシビリティーの高い計画が可能となります。さらに、外周部の柱も少なくできるので、各住戸の間口(開口部)も最大約8mを確保することができ、開放的な居住空間を実現します。
通常、ユニットバスや洗面所などの水周りは、2重床にするためスラブに段差を設けますが、今回使用する大型スラブでも、途中に段差を設けたPCaPC(プレキャスト・プレストレストコンクリート)床板を用いています。また、床の面積が大きくなると音が響きやすくなるため遮音性が問題となりますが、床厚を350mmとして最上級の遮音性能を確保しました。さらに、スラブの重量を軽減するために、スラブ内部を発泡スチロールに置き換えた、中空ボイドスラブ構造とするなどの工夫を凝らしています。

今回、設計に採用した構造方式の特徴は次の通りです。
  1. 大規模な免震構造システム
    超高層建物の中間階に免震構造を設けています。地上7mのレベルの人工地盤上に直径1200mmから最大径1500mmの鉛プラグ入り積層ゴムを30基使用し、優れた耐震安全性を確保します。
     
  2. センターコアで剛性を確保
    建物中央部の吹抜部分に柱を集中させ、地震に対する剛性を確保しています。これによって、従来、居住スペースに設けていた柱をなくすことができます。
     
  3. 大型スラブで大規模な無柱空間を実現
    住宅の床部分にはPCaPC床板を用い、スラブの最大内法長さは業界最大規模の約13mにのぼり柱のない空間を実現しました。これによりフレキシビリティーの高い居住空間を提供します。
[工事概要]
大崎駅東口第3地区市街地再開発事業 賃貸住宅棟新築工事
事業主体 :大崎駅東口第3地区市街地再開発組合(石井勲理事長)
  参加組合員 :独立行政法人 都市再生機構東京都心支社
  施工会社 :(株)大林組、NIPPOコーポレーション
基本設計 :日本設計:実施設計:大林組東京本社一級建築士事務所
最高高さ99m 住戸数329戸
鉄筋コンクリート構造/免震構造、杭基礎
地上28階、地下2階、塔屋1階、述床面積3万2955平方メートル
2004年8月工事着工 2007年1月工事竣工予定

なお、中間階に免震構造を用いる場合、免震層の上下では揺れ方が異なるので、エレベータが設置されている建物のシャフト部分は、損傷を避けるため特殊な構造にする必要があります。今回の工事では、この部分に大林組が特許を有している「免震ビルのエレベータ構造(特許第1841855号)」を採用しています。この構造では、エレベータシャフトの下部が免震層の上部から吊る方式で支持されており、地震時にはエレベータシャフトは上部構造と一体となって動き損傷を免れます。

今後も大林組は、集合住宅の快適な居住空間を実現するさまざまな技術を提案していきます。
基準階平面図 賃貸住宅棟
以上
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大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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