微細な霧を用いてクリーンルームの湿度をローコストで制御

プレスリリース

pointer 微細な霧を用いてクリーンルームの湿度をローコストで制御
水の粒径を単純な仕組みで制御できる「二流体式細霧加湿システム」を開発しました
  大林組と、オーク設備工業(株)(本社:東京都千代田区、社長:横森孝之)は共同で、半導体工場などの精密な温湿度制御が必要な施設向けに、省エネかつローコストな「二流体式細霧加湿システム」を開発いたしました。微細な霧によって加湿制御を効率的に行うことができます。

半導体工場のクリーンルームなどでは、精密な製品を製造しているため、室内の温湿度を常に一定にコントロールしなければなりません。また、製造工程において排気がある場合には、新鮮な外気を取り入れる必要があり、冬期にはこの外気を一定の湿度まで加湿しなければなりません。従来方式ではボイラで蒸気をつくって加湿していたため、多量のエネルギーを必要としていました。

このような蒸気による加湿に対して最近注目されているのが、二流体(水と圧縮空気)による加湿システムです。これは水と圧縮空気を同時に噴霧し、触っても濡れない程度の微細な霧をつくって加湿する仕組みです。ボイラによる加湿に比べ、省エネルギーで環境にやさしいシステムとなっています。ただ、クリーンルーム内の機材や壁面などに水滴がつかないようにするためには、水の粒径を小さくして噴霧と同時に水を蒸発させる工夫が必要となります。これまでは、水の粒径を制御するために、水と圧縮空気の両方を同時に制御していたため、複雑で高価な制御システムが必要でした。

このたび開発した「二流体式細霧加湿システム」は、霧吹きの原理を利用し、圧縮空気を噴射する際にタンクから水を吸い上げて微細な霧を生成し、圧縮空気だけを制御(一流体制御)することで噴霧することができるよう工夫したものです。単純な構造で確実に水の粒径を制御することができるので、従来の二流体同時制御のシステムに比べて、イニシャルコストを2割削減できます。また、噴霧停止時には、水を吸い上げなくなるので、噴霧停止時の液だれ現象も簡単に防止できます。
一般的に採用されている蒸気加湿による加湿システムと比べると、一次エネルギー換算で、1/3以下のエネルギーで加湿が可能なうえ、霧の気化熱による冷房効果が期待できるので、冷凍機の運転費も低減することができます。導入コストは少し割高となりますが、ランニングコストは大幅に低減します。例えば2,000m2クラスのクリーンルームに適用した場合、導入費用の増加分は約700~1000万円となりますが、ランニングコストの削減額が年間で600~1,000万円に上るため、このイニシャルコストを1~2年で回収することができます。

大林組とオーク設備工業は今後、半導体工場など湿度と温度の精密な管理を要する施設向けに、省エネ・ローコストな「二流体式細霧加湿システム」を積極的に提案していきます。
なお、イベントの行列待ちなど、半屋外の空間を冷房する場合、通常の空調機ではコストが割高となってしまいますが、霧の気化熱を活用できる本システムを用いればローコストに冷房効果を得ることが可能です。今後、このような用途向けにも本システムを提案していく予定です。


以上
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大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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