大林組は、アスベスト(石綿)の飛散防止や除去・処分を安全かつ確実に実施できる総合的な処理技術を開発し、実証試験を行いました。無機系の飛散防止処理剤を新たに開発するとともに、当社がすでに保有しているブラスト(研磨剤吹付け)方式による除去技術に改良を加えるなど、様々なメニューをそろえることで、アスベストの種類や量、建物の形状などに応じて最適な処理を実施することができます。 アスベストは耐熱性や耐久性に優れていることから、建築材料に多く使用されてきましたが、吸引すると重大な健康被害が生じるため、吹付けアスベストは昭和50年に、その他のアスベスト含有吹付け材も昭和63年までに使用が禁止されています。 しかし、それ以前に建設された建物の老朽化が進み、リニューアルあるいは建替えの時期を迎えていることから、これらのアスベストを安全かつ確実に処理することが求められています。 現在、アスベストの処理については、除去せず薬剤で飛散しないよう固めてしまう「封じ込め」という方法や、アスベストを剥して廃棄する「除去・廃棄」という方法などが採られています。 しかし「封じ込め」に用いる飛散防止処理剤には一般的に有機系のものが多いため、耐火性の低下が懸念されます。また「除去・廃棄」についても多くの場合はアスベストを手作業で除去していたため、作業員に長時間にわたる過酷な作業を強いることとなり、さらに手作業によるムラが出る可能性もあります。このため、安全かつ確実に除去できる工法が求められていました。 今回、大林組が開発・導入した技術はこのような課題に対応できるものです。
大林組はさらに、除去したアスベストの無害化技術の開発にも着手いたしました。今後、アスベストを廃棄物として捨てるのではなく、無害化したうえで資源として再利用することを目指します。 以上 |
■この件に関するお問い合わせ先 大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 お問い合わせフォーム |
総合的なアスベスト処理技術を開発
安全・確実な処理と作業効率の大幅な向上を実現します
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