きれいな地下水を環境にやさしい方法で蓄え 震災時に備える地下巨大タンクを開発

企業のBCPだけでなく、近隣住民の非常用水にも活用できます

プレスリリース

大林組は、地震などの災害時に非常用水を確保する巨大な地下タンクを開発いたしました。

近年、各地で地震が頻発しており、地震対策は急務となっています。大地震が発生すると、被災地では深刻な水問題が発生します。例えば阪神淡路大震災では127万戸におよぶ断水が発生し、飲料水やトイレ水や風呂水など、長期間にわたって水が不足しました。また、地震によって2次的に発生する火災を消火する必要がありますが、断水等により消火用水の確保が難しくなるといった課題もあります。
一方、企業のオフィスや工場などにおいても、水は2次火災の消火に必要となるだけでなく、事業を継続するための工業用水や従業員の飲料水に必要となるため、用水確保は非常に重要となります。最近、地震の多発とともにBCP(Business Continuity Plan/事業継続計画)が重要視されてきており、各企業で導入の機運が高まっていますが、水の確保はBCPとしても非常に重要な課題だといえます。

このたび大林組が開発・提案するのは、工場内の緑地スペースなどを利用し、その地下に特殊な構造をした巨大な貯水タンクを設置するものです。地下深部の清浄な地下水を特殊フィルタでろ過してタンク内に取り込んで貯水しておき、非常時に利用します。工場内で必要な用水として活用するだけでなく、近隣住民の非常用水としても活用することができます。従って、この地下タンクを導入する企業にとっては、自社のBCPとして災害時の水確保に効果を発揮するだけでなく、近隣住民に対する社会貢献(CSR)にもつながります。
また、工場内だけでなく、避難所に指定されている学校の校庭や防災公園などに設置すれば、災害時には多くの被災者に水を供給することができます。

一般に地中の構造物は、地上に比べて地震による被害が少ないと言われています。従って、大地震の際にも地下タンクの損傷を最小限に抑えることができ、水を安定して供給することができます。また水を汲み上げる方法としては、小型のコンプレッサーで揚水パイプの中に圧縮空気を送り込むことによって水を汲み上げる仕組みと、発電機を使用した水中ポンプで汲み上げる仕組みの両方を用いており、災害によって電力を使用できない場合にも揚水することができます。
内径15m、深さ30mのタンクを設置した場合には、5300m³の水を貯水することが可能です。この量は、人が1ヶ月以上にわたって生活できる応急給水量(※)の1000人分にあたります。

※ 応急給水量:地震発生時に経過日数に応じて必要となる応急的な必要水量。被災後3日間は飲料水として1日当たり3リットル、その後、経過日数に応じて段階的に必要水量は増加する


大林組は、この地下タンクを「Obayashi Aqua Supply Insured System」と名づけ、工場を保有する企業や避難所を管理する地方自治体等に向けて、積極的に提案していきます。
以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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