快適な室内環境を長期的に保つ光触媒内装建材「フォトサーノ™」を開発

有害化学成分を除去し、空気浄化の効果が持続することを確認しました

プレスリリース

大林組は、神島化学工業(株)(本社:大阪市中央区、社長:島田耕作)、(株)光触媒研究所(本社:愛知県小牧市、社長:加藤薫一)と共同で、快適な室内環境を長期的に保つ光触媒内装建材「フォトサーノ」を開発しました。微細孔を有する高機能けい酸カルシウム板に光触媒酸化チタンをコーティングしたボード材で、湿度調整の機能に加えて、室内のホルムアルデヒドなど有害化学成分や不快な臭いを除去し、継続的に空気浄化の効果を発揮します。

これから到来する超高齢化社会に対応して、最近では高齢者対応施設や医療施設の需要が増加しています。これらの施設において臭い対策が重要な問題となっていることから、臭気を除去し、快適な環境を保つ内装建材が求められていました。

今回開発した光触媒内装建材「フォトサーノ」は、吸着機能、調湿機能を有する高機能けい酸カルシウム板の表面に、光触媒酸化チタンをコーティングしたものです。光触媒酸化チタンの効果により、日光や蛍光灯などの光があたるだけで、けい酸カルシウム板の微細孔に吸着した有害化学成分や臭気成分を分解するため、長期的に空気を浄化することが可能になります。光触媒内装建材として主に天井向けの汎用タイプと壁材向けの意匠性重視タイプの2種類を取りそろえています。
今回、本建材を大林組技術研究所火災工学実験棟の会議室(床面積約48m²)の壁(約43m²)と天井(約35m²)に施工し、代表的な有害化学成分であるホルムアルデヒド、トルエン等を発生させたところ、それぞれ約4時間程度で厚生労働省指針値以下まで低減できました。また、その効果が継続することもあわせて確認できました。
「フォトサーノ」は、ホルムアルデヒドの気中濃度低減対策機材として、(財)ベターリビングから性能証明を取得しており、今後、より快適な室内環境が望まれる高齢者施設や病院、ホテル、オフィス、集合住宅等へ幅広く展開していく予定です。

光触媒内装建材「フォトサーノ」の特長は以下の通りです。
  1. 有害化学成分や臭気成分を除去し、湿度調整の機能にも優れています
    今回基材として採用したけい酸カルシウム板は、吸着機能や調湿性能に優れた高機能タイプです。表面に微細孔を有しているため、有害化学成分や臭気成分を吸着する能力が高く、室内の空気をきれいに浄化します。また、市販の調湿建材や石膏ボードに壁紙を貼ったものと比較して吸放湿性に優れており、室内を快適な湿度に保ちます。

  2. 光があたるだけで空気浄化の効果が長期的に持続します
    基材にコーティングしている光触媒酸化チタンは、それ自身が劣化することはなく、光があたることによって有害化学成分や臭気成分の分解作用が長期的に持続します。そのため、ボードの微細孔がすべて有害化学成分で埋まり吸着機能が低下することや、吸着した物質が再放出される心配もなく、空気浄化の効果が長期的に持続します。

  3. 建材として意匠性にも配慮しています
    内装建材として、主に天井用として抄造法(和紙を作るように抄く製造法)で製造された汎用タイプと、壁用として押出成型法で製造された意匠性重視タイプを用意しています。特に壁用の「フォトサーノ」には着色が可能で、クリーム、サーモンピンク、アイボリーの3色を基本とし、さらに要望に応じて2~3色程度追加する予定です。また、表面にもエンボス模様を付けることができ、意匠性にも配慮しています。

大林組では、既に販売を開始している光触媒担持備長炭「ひかりの炭」をはじめ、今回開発した「フォトサーノ」など光触媒内装建材や、光触媒ガラス・外壁などの光触媒外装材と併せて「フォトテクノシステム™」と称し、幅広く展開していく予定です。

光触媒内装建材「フォトサーノ™」施工状況

以上

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大林組 東京本社 広報室 企画・報道・IRグループ
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