エレベーターシャフト内のアスベスト除去工法「エレベストカット工法™」を開発

仮設ゴンドラを使い、短期間で安全・確実に除去

プレスリリース

大林組は、エレベーターシャフト内部に吹き付けられたアスベストを、仮設ゴンドラを使い短期間で安全・確実に除去する『エレベストカット工法™』を開発し、このたび、大阪市内のオフィスビルで初適用しました。

従来、エレベーターシャフト内のアスベストを除去する場合、対象となるシャフト内のエレベーターを完全に停止し、狭いシャフト内部に作業用の足場を組み上げて除去していたため、除去作業に数ヶ月間を要し、建物利用者に長期間にわたり不自由を強いることとなっていました。また、シャフト内部にはカウンターウエート(エレベーターのかごを上下動させるための錘)や多くの電線があることや、柱梁の裏側や扉枠まわりには隙間が多いことから、アスベスト飛散防止のための負圧管理が非常に困難となり、作業上の安全性並びに効率に問題がありました。

大林組は既に開発している、作業エリアの負圧を自動制御で一定に保つことができる「バキュームコントローラー」や、ドライアイスを高圧で吹き付けてアスベストを確実に除去する「ドライアイスブラスト(ハイカット工法)」などのアスベスト除去工法と、今回新たに開発した『エレベストカット工法™』を組み合わせることで、今までは除去作業が困難であったエレベーターシャフト内部に吹き付けられたアスベストを、安全に効率よく短期間で除去することを可能としました。

今回開発した『エレベストカット工法™』では、まず始めにエレベーターのかごを地下部分に通電を止めて完全に停止させ、停止させたエレベーターのかごの上部にステージを設けて仮設ゴンドラを組み立てます。この仮設ゴンドラをシャフト内で昇降させながら内壁に吹き付けられたアスベストを除去します。専用仮設ゴンドラ内で作業を行なうため、カウンターウエートとの衝突、電線との接触による感電などの危険を回避することができます。また、負圧制御装置「バキュームコントローラー」を併用することでアスベストの飛散を防止し、「ドライアイスブラスト(ハイカット工法)」の適用によって効率よくアスベストを除去します。
このように、シャフト内での足場の組み上げを必要とせず、また、確実にアスベストの飛散を防止し除去することができるため、例えば、1年に数回ある9連休などの大型連休のみで除去作業を行うことにより、建物利用者の不自由を大幅に短縮することが可能となります。

今後とも大林組は、お客様のニーズに応え、環境に配慮した技術を提供することにより安全・安心な社会づくりに貢献していきます。

エレベーターシャフト内 アスベスト除去作業イメージ

エレベーターシャフト内 アスベスト除去作業イメージ


以上

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大林組 東京本社 広報室 メディア広報課
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