医療機関向け「診療情報BCPクラウド」システムを開発・実証

クラウド利用で被災時の医療の継続を支援します

プレスリリース

医療機関向け「診療情報BCPクラウド」システムを開発・実証

クラウド利用で被災時の医療の継続を支援

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、被災時の医療機関の診療継続を支援する電子カルテの「診療情報BCPクラウド」システムを開発しました。

過去の震災では医療機関が被災するケースがあり、紙のカルテや電子カルテの診療情報が消失する事態が発生しました。また、電子カルテの情報を別の場所にバックアップしていても、電子カルテシステムが動作する機器そのものが消失し診療情報の復元に長い期間を要するだけでなく、震災時の緊急時医療や診療継続、早期の診療再開に支障があり課題となっています。

大林組は、この課題を解決するために医療機関内の診療情報をクラウド上のサーバーにも保管することにより、汎用的な情報機器で診療情報を利用できる、「診療情報BCPクラウド」システムを開発しました。これにより、被災時にも診療情報を即時に確認できる環境を整えて診療を継続、あるいは迅速な診療再開を可能とします。

このたび、医療法人清和会 長田病院(福岡県柳川市)の協力のもとに実証実験を行い、本システムの有効性が確認でき、往診時や計画停電時の患者情報閲覧など、日常的にも活用できることが実証できました。今後も、これらの実験結果や政府の進める「地域医療連携ネットワーク」を見据えながら改良を加え、医療施設のニーズにあったシステムへと発展させる予定です。

「診療情報BCPクラウド」システムの主な特長は以下のとおりです。

  1. 複数メーカーの電子カルテシステムにも適用可能
    電子カルテシステムからクラウドサーバーに保管する診療情報は、国内標準の診療情報交換規約であるSS-MIX(※1)の仕様を用います。SS-MIX仕様のデータが出力できる電子カルテシステムならば、ベンダーを問わず適用できます。
  2. 非常時にも整備しやすい汎用的な環境で利用可能
    クラウドサーバー上の診療情報は、インターネットに接続できれば、パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど、汎用的な情報機器で利用できます。また、最低限必要な診療情報だけをSS-MIX仕様のデータで保管しているため、簡易に検索し、見やすく表示・印刷して使えます。電子カルテシステムを作動できない状況でも、診療情報が閲覧できます。
  3. 高い安全性
    システムは、高い安全性を持つクラウドサーバーを利用します。また、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインに準拠するとともに、大林組が蓄積してきたセキュリティ対策により、技術的に安全性が保証された通信回線環境、端末管理用証明書システムおよび大林組独自の情報共有システム(OC-COMET)のノウハウを活用し、機密性を高めています。

大林組は、今後もお客様のニーズに合わせて、「診療情報BCPクラウド」システムを積極的に提案することで、医療機関のBCPを施設整備のハード面だけでなくソフト面からも支援し、安全・安心な医療環境の実現に貢献していきます。

【参考】

「診療情報BCPクラウド」システムイメージ図

「診療情報BCPクラウド」システムイメージ図

※1 SS-MIX
Standardized Structured Medical record Information eXchangeの略で、「厚生労働省電子的診療情報交換推進事業」のことです。
さまざまなインフラから配信される情報を蓄積するとともに標準的な診療情報提供書が編集できる「標準化ストレージ」という概念に着目し、すべての医療機関を対象とした医療情報の交換・共有による医療の質の向上を目的としています。具体的には記録された医療情報の電子化・標準化に向けた啓発活動の一環として、パッケージウェアの開発、ドキュメントの整備、各ベンダーによる同一の規格を実装したシステムの開発と普及を行っています。

(出典:SS-MIX 普及推進コンソーシアム ホームページ)

※2 VPN回線
公衆回線を専用回線のように使うサービス。専用回線そのものを導入するより低コストで、公衆回線より安全性が高くなります。

 以上

 

この件に関するお問い合わせ先

大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014
 

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。