「都心南部直下地震」を想定した震災訓練を実施しました

「首都圏総合本部」を新設し、発災時の初動対応を確認

プレスリリース

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、2014年5月27日、マグニチュード7クラスの都区部直下の地震のうち、首都中枢機能への影響や被害が最大となる都心南部直下地震を想定し、震災訓練を実施しました。

首都圏総合本部

首都圏総合本部

今回の訓練では、本社、東京本店などが入居する品川事務所において、発災直後から電話やインターネットなど通信手段が途絶したため全社的な指示が行えない事態を想定し、震災対策本部を大阪本店事務所に設置し、被災地となる首都圏には新設した「首都圏総合本部」を設置しました。訓練には、本社・東京本店を中心に約5,000人の社員が参加し、グループ会社14社も参加するなど、大林組グループ全体の連携した動きも確認しました。

訓練では、3時間後に首都圏の通信環境が復旧したと仮定し、その後は安否確認システムによる社員の状況把握のほか、タブレット端末などを利用して被災状況を確認するなど、各種システムを利用した初動対応訓練を実施しました。

今回新規に実施した主な項目は以下のとおりです。

  • 新組織体制での初動対応の確認

    本社および東京本店の役職員が初動対応訓練を実施しました

    本社および東京本店の役職員が初動対応訓練を実施しました

    大林組では、首都直下型地震のリスクが高まっていることを受け、首都圏被災時には本社および東京本店のそれぞれの組織を統合し、首都圏に勤務する役職員の総力を結集して震災対策に当たるよう組織の見直しを行い、2014年5月に「首都圏総合本部」(本部長:社長 白石達)を組織しました。

    「首都圏総合本部」は、建築班長に専務執行役員 建築本部長の杉山直、土木班長に専務執行役員 土木本部長の土屋幸三郎、総務班長に常務執行役員(総務担当)の上野晃を配置し、全社を挙げて震災対策に当たる体制を構築しております。

    今回は新しい組織体制のもとで初めての震災訓練でしたが、本社および東京本店の役職員が一丸となって、社員の安否確認や首都圏の顧客施設や施工中の工事、竣工物件、会社施設の被災状況確認などの初動対応訓練を実施しました。

  • 大阪本店に震災対策本部を設置

    大阪本店に震災対策本部を設置しました

    大阪本店に震災対策本部を設置しました

    大林組では、被災により本社事務所ビルにて本部機能を果たせない期間は、別途、震災対策本部を大阪本店ほか首都圏以外の拠点に設置することとしております。

    今回の訓練では、大阪本店に震災対策本部(本部長代行:専務執行役員 長谷川博)を設置しました。震災対策本部(大阪本店)では、支援店として訓練に参加した名古屋支店、東北支店、北陸支店、物流拠点の東京機械工場、大阪機械工場と連携し、復旧要員や支援物資を被災地(首都圏)に派遣・輸送する訓練を実施しました。

  • インターネットを利用せずに全事業所の安否確認結果を集約

    首都圏に所在する約270ヵ所の事業所に勤務する社員の安否確認について、インターネットが利用できない場合を想定し、点呼確認結果を衛星携帯電話などにて集約する訓練を実施しました。

  • タブレット端末を利用した被害状況報告訓練

    首都圏の各工事事務所においては、インターネット復旧後速やかにタブレット端末を利用し、双方向通信にてリアルタイムに被害現場の映像を確認する訓練を実施しました。

  • 物流拠点との連携訓練

    東京機械工場の事務所棟が被災のため使用できないとの想定で、別の棟に支援本部を立ち上げ、資機材・支援物資の搬送訓練を実施し、物流拠点として機能することを確認しました。
    また、大阪機械工場では発災直後から支援本部を立ち上げ、資機材・物資の搬送などの訓練を実施しました。

  • 品川事務所(本社)における帰宅困難者対応訓練

    東京都帰宅困難者対策条例に従い、発災後3日間、社員は社屋に留まることとしているため、従業員用の簡易宿泊室や、来館者用の一時待機ブースおよび宿泊室の設営訓練を実施しました。

  • 徒歩帰宅時のグループ組成訓練および徒歩帰宅訓練

    社員が徒歩帰宅する場合、大林組では帰宅方面ごとにグループを編成することとし、帰宅途中にはグループ内の連絡担当者と定期的に連絡を取り合うなど帰宅状況を把握することとしております。今回、一部の社員を対象としてグループを編成のうえ、徒歩による帰宅訓練を実施しました。

    (左)衛星携帯電話による情報収集(中)タブレット端末による被害状況報告(右)物流拠点からの物資搬送


    (左)従業員の簡易宿泊室設置(中) 来館者への情報提供ブース設置(右)徒歩帰宅グループ組成訓練

今回の訓練を通じ、首都圏被災時には大阪本店が震災対策本部の機能を果たすことが可能であり、大林組震災時BCPが有効に機能することを確認しました。毎年2回の総合震災訓練を通じて明らかになった課題については、今後のBCP見直しや訓練計画に反映していきます。

大林組は、今後も建設業の使命として、また企業市民として地域、社会に貢献するため、経営資源を有効に活用して災害に対する備えと災害に対する復旧・復興に取り組んでいきます。

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室広報部広報第一課
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