株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、100%出資の米国現地法人である大林USA(本社:米国デラウェア州、社長:中村美治)を通じ、米国ウィスコンシン州の建設会社「クレマー社」との間で買収契約を締結し、今般、出資持分の51%の取得を完了いたしました。これにより、同社は大林組の連結子会社となります。
【北米地域における大林組グループの現況】
大林組グループは、中期経営計画'12に掲げた海外への戦略的展開を推進しており、北米地域については従前から最重要拠点として取り組んできました。2007年には米国建設会社「ウェブコー社」を、2011年にはカナダ建設会社「ケナイダン社」を買収するなど、M&Aの手法も用いて事業規模を拡大してきました。2013年度における北米地域での売上高は、建築事業で約1,180億円(大林組直轄、E.W.ハウエル、ウェブコー、J.E.ロバーツ大林ほか)、土木事業で約390億円(大林組直轄、大林カナダ、ケナイダン)、合計で約1,570億円です。これは、大林組グループの同年度における海外建設事業総売上高の過半を占めています。
【クレマー社買収の背景と目的】
米国の建設マーケットは公共投資の規模が大きいだけでなく、インフラの老朽化、脆弱化対策として、国内の橋梁の架け替え・修繕などが推進されるとともに、高速道路、鉄道建設への新規投資も増加するなど、現在も投資が継続しており、今後も安定的に推移することが見込まれています。大林組は、1970年代に日本企業としては初めて米国の公共事業であるサンフランシスコ市下水道工事を受注するなど、古くから米国を海外土木事業の重要拠点として事業展開しており、これまで80件以上の土木プロジェクトに携わってきました。特にトンネル工事においては高い技術的優位性を保持しています。
クレマー社は米国中西部を拠点に、100年以上にわたり事業を行う建設会社で、橋梁、道路、鉄道工事を得意とし、特に橋梁分野ではPC橋・鋼橋を問わず幅広い実績があります。今回の買収により、大林組の持つ信用力、技術力、大型工事でのマネジメント力、そして高い優位性のあるトンネル技術と、クレマー社の橋梁技術、地元企業としてのノウハウとの相乗効果により、インフラ分野でのさらなる受注拡大を見込んでいます。加えて、ウェブコー社やケナイダン社など他の子会社との連携によって、各社の事業の多様化を図ることで、大林組グループの北米地域における事業規模のさらなる拡大に取り組んでいきます。
- クレマー社の概要
(1)商号
クレマー社(Kraemer North America, LLC)
(2)代表者
CEO:Scott Peterson
(3)所在地
米国ウィスコンシン州プレイン
(4)創業
1911年
(5)主な事業内容
土木事業(橋梁、道路、鉄道)
(6)事業エリア
ウィスコンシン州、ミネソタ州、コロラド州を拠点とした米国中西部エリア
(7)決算期
12月
(8)従業員数
122人(現場雇用を除く)
(9)最近事業年度における業績の動向
- 北米地域における大林組グループの建設事業売上高
- 大林組グループの海外建設事業地域別売上高と構成比
以上
この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室広報部広報第一課
お問い合わせフォーム
プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。