快適な視環境と省エネルギーを両立する「自動ブラインド制御システム」を開発

プレスリリース

快適な視環境と省エネルギーを両立する「自動ブラインド制御システム」を開発

PGSV指標を用いてリアルタイムにまぶしさを計算する国内初のシステム

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:白石達)は、快適な視環境と省エネルギーを両立する「自動ブラインド制御システム」を開発し、大林組技術研究所(東京都清瀬市)本館テクノステーション(以下 テクノステーション)に適用しました。

本システムについては、制御の基本部分を大林組が開発し、学校法人東海大学工学部岩田教授と共同で、PGSV(※1)指標を用いた理論式の構築や各種実測、制御手法などの開発を行い、実用化しました。

快適な視環境と省エネルギーを両立する「自動ブラインド制御システム」を開発

テクノステーションに設置したブラインド

建物の窓のブラインドは主に直射日光を遮蔽(しゃへい)して空調負荷を低減する目的で設置されています。しかし、眺望の確保および採光(=ブラインドを開く方向の制御)と、空調負荷およびまぶしさの低減(=閉じる方向の制御)とは相反するため、制御に当たっては双方のベストバランスを見いだすことが重要です。

現在、主にオフィス用として、太陽位置、晴曇判断などの情報を基に、直射日光を遮蔽する自動制御ブラインドが販売されていますが、多くは直射日光の遮蔽が主目的で、採光を加味した制御を行わないため、眺望や省エネルギーの面では最適な制御となっていませんでした。

本システムは、太陽位置だけでなく、全天空照度、直射日光照度、在席者の窓からの距離、外部条件などをパラメータとして、リアルタイムに在席者のまぶしさを計算する国内初のシステムです。時々刻々と変化する天候に合わせて、きめ細やかにブラインドを制御できます。また、直射日光を遮蔽しつつ、在席者にまぶしさを感じさせない範囲でできる限りスラット(ブラインドの羽根)を開くので、快適な視環境と省エネルギーを同時に実現します。

テクノステーションでは、本システムと調光機能付き照明システムとを連動させ、視環境の快適性と省エネルギーを両立させています。さらには、RFIDタグ(※2)を用いた在席情報管理システムと連携させ、個々人の在席や離席をリアルタイムで把握することで、より高いレベルでの両立を実現しています。

自動ブラインド制御システムの特長は以下のとおりです。

  1. 昼光を可能な限り取り入れつつ、まぶしさを抑制
    直射日光やスラットに反射した日光で執務者がまぶしさを感じることがありますが、本システムでは、在席者の位置を踏まえ、PGSV指標を用いてリアルタイムでまぶしさを計算することにより、在席者にまぶしさを感じさせない範囲で、最大限に昼光を取り入れます。結果、視環境の快適性を向上させるだけでなく、調光機能付き照明システムと連動させることで省エネルギーも実現します。
  2. 在席者の位置なども把握し、ブラインドを最適に自動制御
    天候などの情報のみならず、在席者の位置(窓面から座席までの距離)や内壁面の照度といった屋内の情報や、庇の裏の明るさや向かいのビルからの反射など屋外の状況も考慮し、リアルタイムにスラット角を制御することから、視環境の快適性と省エネルギーを高いレベルで両立することが可能です。RFIDタグなどを導入して在席状況をパラメータに加えれば、さらにワンランク上の制御が可能となります。

    制御イメージ

    制御イメージ

  3. 視環境の快適性を保ちながら照明の消費電力を35%低減
    本システムを採用した場合、まぶしさを感じさせずに眺望を改善するだけでなく、照明の消費電力を低減することが可能です。テクノステーションでは、自動制御ブラインドを調光機能付き照明システムおよび在席情報管理システムと連携させることにより、既存制御と比較して照明の消費電力を35%低減できました。

    窓面の明るさ(窓面輝度)

自動ブラインド制御システムは、新築工事のほか、リニューアル工事においても導入が可能です。晴曇判断機能を備えている自動制御ブラインドが設置されている場合には、制御部への信号を変更するだけで導入できます。さらに、室内照明を明るさセンサーで調光している場合には、本ブラインド制御システムを導入するだけで、照明にかかるランニングコストを安価に抑えることが可能です。

今後、自動ブラインド制御システムを省エネルギービルやZEB(※3)などへ積極的に展開していきます。大林組は、ICTを利用して快適な視環境を創出するとともに、エネルギーコストのさらなる低減を図ります。

※1 PGSV(Predicted Glare Sensation Vote)
太陽位置、屋外照度条件などから窓面のまぶしさの程度を計算する不快グレア(まぶしさ)予測指標

※2 RFID(Radio Frequency Identification)タグ
メモリ機能を持つICチップを内蔵した“RFIDタグ(ICタグ)”にデータを格納し、人や物や場所に貼付。電波を用いてデータの読み出し・書き込みを行い、対象を一つひとつ識別する自動認識方法の一つ。このタグを用いて、在席の有無を判断し、空調や照明の無駄を省く

※3 ZEB
ネット・ゼロ・エネルギー・ビル

 以上

 

この件に関するお問い合わせ先
大林組 CSR室広報部広報第一課
TEL 03-5769-1014
 

プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。