利用者の不在時に自動で環境表面除菌が可能な設備「マルチミスト®」の適用シーンを拡大

新たなラインアップとして持ち運びサイズの「カセットミスト™」を開発しました

プレスリリース

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、利用者の不在時に環境表面を自動で除菌する設備「マルチミスト」の新たなラインアップとして持ち運び可能な「カセットミスト」を開発し、お客様のニーズや建物の用途、規模に応じた最適な提案を可能としました。

近年、感染症対策などの観点から、家具や備品に付着した菌を取り除く環境表面除菌に対する関心が高まっており、教育施設など安全・安心な空間確保のために、日々清拭(せいしき)作業を行う施設が増えています。しかし、清拭による除菌は、作業者に多大な労力がかかるうえ、手の届く範囲に限定されてしまうといった課題がありました。

大林組が2015年に開発したマルチミストは、次亜塩素酸と圧縮空気を混合させ、粒子径約10μmの微細なミストとして噴射することで、室内の湿度を除菌に有効な80%以上に上昇させる設備です(特許第6661905号)。

1部屋当たり1時間程度で有効な湿度に達するため、夜間など人が居ない時間帯に作動させることで、翌朝には除菌された状態でその部屋を利用することができます。そのため、手作業では拭ききれない細部まで短時間で効率的に除菌できることに加え、作業者自身が菌やウイルスと接触する機会を最小化できます。

第三者機関において細菌を用いた試験で除菌効果を確認(※1)しており、既に病院や保育園にも採用され、高い評価を得ています。

教育施設での「配管型」運用イメージ

今回、小型で持ち運び可能なカセットミストを新たに開発し、従来提供していたマルチミストの配管型、カート型と併せてシリーズ化しました。いずれも次亜塩素酸容器、圧縮空気供給部(コンプレッサー)、噴霧ノズルから構成され、建物の用途や規模に応じて選択できるため、お客様の幅広いニーズに応えた提案ができます。

配管型

施設内に圧縮空気などの配管設備をあらかじめ施工するタイプです。湿度センサーと連携した噴霧の制御や、除菌後に配管内の残液を排出するなどメンテナンスを効率化した自動運転が可能で、部屋の大きさに合わせて噴霧ノズルの個数を調整できるため、さまざまな大きさの部屋に対応できます。

配管型 施設天井部に噴霧ノズルを設置

カート型

必要な設備すべてを可搬型カートにまとめ、どこにでも移動が可能なタイプです。配管設備のない部屋でも手軽に適用できます。

カセットミスト

すでに圧縮空気の配管が設けられた部屋に適用できる軽量コンパクトなタイプです。圧縮空気アウトレットに直接接続し、タイマーによる自動運転が可能です。

(左)カート型、(右)カセットミスト

大林組は、お客様のニーズに合わせて、マルチミストシリーズを提案していくことで、空間を利用する方々の安全・安心に貢献してまいります。

  • ※1
    試験機関:一般財団法人北里環境科学センター
    方法:試験菌を付着させたシャーレを25m³の試験チャンバー床面の中央および四隅に設置後マルチミストによるミスト除菌を実施し、1時間保持後の付着菌数を測定
    結果:自然減衰と比較し、99.9%以上の除菌効果を確認(報告書No.北生発 2015_0211号、北生発 2015_1211号)

以上

この件に関するお問い合わせ先
大林組 コーポレート・コミュニケーション室 広報課
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