株式会社大林組（本社：東京都港区、社長：蓮輪賢治）は、モビリティ変革に対応した未来社会における道路・モビリティインフラ「e-MoRoad（イーモロード）」を実現するための実証実験を、業界の枠を超えた多様なパートナーと協業し、大林組技術研究所（所在地：東京都清瀬市）にて開始しました。

現在、「CASE」と呼ばれる車の電動化、ネットワーク通信および自動運転といった技術革新や、個人のニーズに合わせてさまざま交通手段とサービスを組み合わせて提供する「MaaS」などのモビリティ変革が進んでいます。一方で、それらを安全で便利に運用するためには街や道路のインフラ整備が必要となっています。

大林組は、創業以来、時代を担うインフラ構築を生業とし、常に時代の先を描き技術開発を図ることで社会からの期待に応えてきました。今般、モビリティ変革の先にある未来社会を見据えるとともに、カーボンニュートラルやウェルビーイングといった社会課題解決に貢献する道路、モビリティインフラのあり方を「e-MoRoad」と名づけました。「e-MoRoad」は、車が走ることだけを想定した従来の道路とは異なり、電気自動車の停止・走行中の給電や、ネットワークサービスを享受するための通信の確保に加え、道路センシングによるデータ連携、多様なモビリティに乗り換えるためのポートなどを整備した、人やモノが自由で快適に移動できることを実現する新たなインフラです。

新たなインフラの実現のためには、大林組だけではなく、道路を走行する自動車のメーカーはもとより、ネットワークやセンシングのための機器メーカー、既存の道路インフラを支える国、地方自治体および道路会社、そのほか各種研究や認証を行う関連団体との連携が不可欠です。大林組は、多様なパートナーとの幅広い協業による「e-MoRoad」実現のため、建設の枠を超えた連携により、自動車の走行中のネットワーク通信の確保や停止・走行中の電気自動車への給電などの要素技術について開発と実証を開始しました。

主な実施内容は下記の通りです。

大林組は、今後も「e-MoRoad」の実現をめざして、協業するパートナーを募り、より良い未来社会の構築を共創していきます。

• 【参考】
• ・e-MoRoadの実現に向けた要素技術の実証の取りまとめとフィールドの提供
  株式会社大林組
• ・走行中の電気自動車に非接触給電する道路舗装技術
  株式会社デンソー：給電パネルを開発
• ・道路に電力・情報ネットワーク網を構築する技術
  株式会社古河電気工業：雨水側溝兼用樹脂製トラフを大林組と共同開発
• ・自動運転を支援する道路インフラ技術 株式会社タジマモーターコーポレーション：電気自動車を供給
  名古屋大学：自動運転システムを開発
  株式会社エクセイド：自動運転システムの実装
  株式会社ダイヘン：停止時の非接触給電システムを供給
• ・MaaSシステムを運用する技術
  名古屋大学：MaaSシステムの開発
  一般社団法人ライフアンドモビリティ：MaaSシステムのカスタマイズおよび実装
  　https://life-and-mobility.com/