大林組とKDDIスマートドローン、ドローンによる建設工事の生産性向上で協業

プレスリリース

株式会社大林組
KDDIスマートドローン株式会社

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)とKDDIスマートドローン株式会社(本社:東京都港区、社長:博野雅文)は、ドローンやAI、IoTなどを活用し、建設現場における生産性向上を実現するための技術開発に共同で取り組みます。その第一弾として、三重県伊賀市で建設中の川上ダム本体建設工事にてドローンを活用した監視および測量に関する実証を行います。

協業における各社の強みと役割

2022年12月に「有人地帯(第三者上空)における補助者なし目視外飛行(レベル4飛行)」(※1)に関する法整備が予定されるなど、ドローンの活用の幅は年々広がっており、建設業界においても、人による作業の代替や業務効率化など、生産性向上への貢献が期待されています。一方、無人地帯での飛行(レベル3飛行)においても、運航安全性の向上のため、新たな技術開発が求められています。

大林組とKDDIスマートドローンの2社は、大林組の現場施工管理の知見やノウハウと、KDDIスマートドローンが開発した運航管理システムなどを組み合わせることで、ドローンが目視外で自律飛行し、建設現場および既存インフラの巡視、点検、計測、異常検知を自動で行うことができるドローンシステムの開発に着手し、川上ダム本体建設工事にて実証します。

なお、本実証は、国土交通省が募集した官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM(プリズム))に提案し、2022年9月10日に採択されたことを受けて実施するものです。

【実証内容】

本実証では、現場に設置した充電ポートからドローンが離陸し、現場内を目視外無人飛行(レベル3飛行)で自律飛行しながら、機体に設置したカメラを使用して現場の状況を携帯電波網(LTE回線)経由でリアルタイムに配信するとともに静止画を撮影した後、充電ポートに着陸し格納されます。

飛行中に撮影した画像は、帰還後、自動でクラウドにアップロードされ、関係者へ共有されるとともに、AI等を活用した解析や点群データやオルソ画像(※2)への変換などを実施し、施工検討に利用する情報として出力します。

この技術開発を通じて、現場に赴かないと確認できなかった現場状況の把握はもとより、巡視測量時間の削減効果が見込まれます。

自律飛行ドローンシステムによる巡視・点検・計測・異常検知のイメージ

大林組とKDDIスマートドローンは、今後もドローンの社会インフラ化に寄与する技術開発に取り組み、豊かでサステナブルな社会の創造をめざしていきます。

  • ※1 レベル4飛行
    ドローンの飛行に必要な到達技術は以下のレベルに分けられている。従来はレベル3飛行までしか認められていなかったが、新たにレベル4飛行が解禁される予定
     レベル1:目視内での手動飛行
     レベル2:目視内での自律飛行
     レベル3:無人地帯(離島や山間部等)における目視外での自律飛行
     レベル4:有人地帯(第三者上空)における目視外での自律飛行
  • ※2 オルソ画像
    空中写真の位置ズレをなくし、真上から見たように傾きのない、正しい大きさと位置に表示されるように変換した画像

以上

本件に関するお問い合わせ先
大林組 コーポレート・コミュニケーション室広報課
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