シンガポールの「バードパラダイス」が第3回OCAJIプロジェクト賞を受賞
-
サステナビリティ
2025年1月30日、一般社団法人海外建設協会(海建協:The Overseas Construction Association of Japan, Inc.(OCAJI))が主催する「第3回OCAJIプロジェクト賞」の表彰式が開催され、大林グループが施工した「バードパラダイス」(シンガポール)がプロジェクト賞を受賞しました。今回は、18件の応募から7件のプロジェクトが選出され、大林グループとして同賞の受賞は3年連続となりました。
1955(昭和30)年に設立された海建協は、建設業界における海外事業展開の支援や国際貢献の推進、諸外国との国際交流・協調を促進しています。OCAJIプロジェクト賞は海外における日本の建設業のプレゼンスを高め、継続的かつ安定的な海外活動の促進に寄与するために、優秀な海外建設プロジェクトを顕彰するもので、2022年に新設されました 。
3回目となる今回は、2022年1月1日から2023年12月31日に竣工した海外の建設または開発プロジェクトを対象に、選考が行われました。選考は、ものづくりの基本である「品質確保」「工期管理」「安全衛生及び保安対策」「自然環境、生活環境又は生物多様性の保全対策」「労働環境対策」「気候変動対策」「国際貢献」「SDGs」の 8 項目と、発注者が求めるさまざまなニーズへの取り組みなどが審査されました。

バードパラダイス(シンガポール)

シンガポール北部のマンダイ野生生物保護区に位置するバードパラダイスは、敷地面積約23万m2にわたる新設の「鳥の動物園」で、400種を超える鳥類が3,500羽以上飼育されています。
この施設では絶滅の危機にある鳥類も保護しており、来園者はそれらの鳥を間近で観察することができます。ステンレスのケーブルと約10万m2におよぶメッシュでつくられたバードパラダイスの鳥かごは世界最大級の大きさを誇り、鳥たちの安全と健康を守る役割を果たしています。
今回の工事では、ドローンや3Dスキャナーにより点群データを集積し、BIM処理によりデジタルツインを作成。3次元BIMモデルを最大限活用することで正確な地形の把握が可能となり、高精度な施工管理と品質確保を実現するとともに、関係者間の円滑なコミュニケーションを促すことで作業の効率化を図り、施設を完成させました。

来園者は、鳥たちが安全に暮らす環境の中で一体感を感じることができ、東南アジアやニューギニア、オーストラリア、アマゾン、南アフリカ、南極など、さまざまな地域に生息する鳥の生態に触れることができます。また、この施設は鳥の生態を展示するだけでなく、絶滅危惧種の保護を通じて次世代への教育の場も提供していることから、自然愛好家や保護活動家にとって必見の訪問地となっています。
これからも大林組は、さまざまな建造物や社会インフラの建設を通じて、世界各国・地域において空間に新たな価値を創造し、豊かで持続可能な社会の実現に貢献してまいります。