実際の地震でアクティブ制震システム「ラピュタ2D」の性能を実証

技術研究所本館テクノステーションで地震の揺れを低減できました

技術・ソリューション

3月9日11時45分、三陸沖を震源とする地震があり、宮城県北部で震度5弱の揺れが観測されました。

大林組技術研究所(東京都清瀬市)の付近では震度1の揺れが観測され、本館テクノステーションにおいて、スーパーアクティブ制震システム「ラピュタ2D」が初めて作動したことを確認しました。

ラピュタ2Dは、地震があったときに、地盤が動いた分だけ建物を反対方向へ動かし、地震の揺れを最大で50分の1に低減できるシステムです。

スーパーアクティブ制振システム「ラピュタ2D」のアクチュエータ

建物を地盤の揺れと反対方向へ動かすアクチュエータ。地震でも揺れない世界初のビルを実現しました

今回の地震では、センサーが地盤の揺れを感知して大きさや方向をコンピューターに伝達し、建物を動かすアクチュエータが作動しました。
地震観測装置でデータを分析したところ、建物内での揺れが低減されたことを検証できました。

スーパーアクティブ制震システム「ラピュタ2D」

地震が起こると地盤の揺れをセンサーが感知し、揺れの大きさや方向を瞬時にコンピューターへ伝えます。コンピューターでは地盤の動いた距離をリアルタイムに割り出します。


地盤と建物の間には、モノを押したり引いたりする装置、アクチュエータがついています。建物をどれだけ移動させるかの指令は、1000分の1秒単位でコンピューターから伝えられ、アクチュエータは揺れの発生後0.1秒で動きます。


地盤が動いた分だけアクチュエータが反対方向へ動かすので、建物が位置を変えることはありません。これが「ラピュタ2D」の揺れないシステムです。

ラピュタ2Dイメージ図