事前予告せずに震災時BCP(事業継続計画)に基づく訓練を実施

土曜日朝、地震発生時に想定されるインフラ条件下で初動対応を検証しました

サステナビリティ

大林組は、11月30日(土)午前8時から午後2時30分まで、東海・東南海に震源域が連なる巨大地震の発生を想定した訓練を実施しました。大きな影響を受けると予想されている東京、大阪、名古屋周辺域に勤務する社員約5,400人が参加しました。また、グループ会社16社とは被害報告訓練を行うなど、連携した動きを確認しました。

震災対策本部(東京)と現地対策本部(名古屋)とをWeb会議などでつなぎ、インフラ状況を報告

11月30日、震災対策本部(東京)と現地対策本部(名古屋)とをWeb会議などでつなぎ、インフラ状況を報告

12月5日には、大林組本社(東京都港区)において震災対策会議を開き、11月30日に実施した訓練の総括を行いました。

大林組は、震災による被害を最小限に抑え、一人ひとりが社会基盤の早期復旧を責務として認識し、震災時に円滑な対応ができるよう震災時BCPの訓練を定期的に行っています。

今回の震災訓練では、以下の項目を重点課題として実施しました。

  1. 実施日時の事前予告をせずに訓練し、現状の震災時BCP初動対応力を検証

    大林組では初の試みとして、発生日時(平日、休日、夜間など)の事前予告をせずに、震災時BCPに定められた活動を遂行できるか否かを確認しました。

    【想定】

    • 11月30日(土)午前8時に東海・東南海地震発生
    • 静岡県で震度7、神奈川県沿岸部などで震度6弱を観測
    • 震災時に被害が推測されるインフラ条件のもとで行動

    【インフラ条件】

    • 固定電話、携帯電話
      全国的に緊急用電話のみ使用可
    • メール・インターネット
      全国的に使用可(携帯電話メール含む)
    • 電力
      三重、愛知、静岡、神奈川の各県で停電。他の地域は通常どおり
    • 上下水道
      三重、愛知、静岡の各県で断水。他の地域は通常どおり
    • 鉄道
      三重、愛知、静岡の各県および関東地方(1都6県)で運休。他の地域は通常どおり
    • 高速道路、一般道路
      三重、愛知、静岡の各県および関東地方(1都6県)で全面通行止め。他の地域は通常どおり

    今回の訓練を行うに当たっては、対策本部に設置される人事班、購買・物流班、顧客対応班など各班スタッフが震災時対応マニュアルを再整備しました。訓練開始後、各班スタッフが対策本部に参集できない場合でも、あらかじめ任命された参集スタッフが、再整備されたマニュアルにより定められた活動を遂行できるかを検証しました。

    訓練時間中はインフラ条件を変化させ、実際の地震発生に近い状況を想定。例えば、鉄道については、発災時、運休の想定であったものを2時間後には一部復旧へと変更させ、スタッフはその条件に合わせて対応を行いました。

    さらに、被害が甚大と想定した名古屋支店では、発災当初は支店ビルのインフラが失われているものとして、現地対策本部を支店管内にある社員寮(オーク千種)に設置し、非常用発電機しか使用できないという条件で、初動対応を実施しました。その後、支店ビルに必要なインフラなどが確保されたことを確認し、徒歩にて現地対策本部を社員寮から名古屋支店に移すなど、実際の発災状況を想定した訓練を行いました。

    左:オーク千種寮に設置された現地対策本部、右:参集スタッフのイメージ(休日、夜間)

  2. 従業員の安全確保

    今回の訓練対象とした本社、東京本店、名古屋支店、東京機械工場に勤務する社員約5,400人およびその家族について、安否確認システムによる報告訓練を実施。また、グループ会社16社についても同様の安否確認を行いました。

  3. 被害状況の早期把握

    東京から名古屋へ、ヘリコプターで先遣隊を派遣

    東京から名古屋へ、ヘリコプターで先遣隊を派遣

    上空からビデオ撮影し被害状況を確認

    上空からビデオを撮影し、被害状況を確認

    大林組独自の地震被害予測システムにより施工物件の被害予測を行い、営業・施工担当の約1,230人の社員を対象に、被害情報自動集約システム(携帯電話・スマートフォンを利用)による報告訓練を実施。各地で予測された被害に基づき復旧支援訓練も行いました。

    また、初動の判断に必要なインフラなどの被災状況を確認するため、東京から被災店である名古屋に向けてヘリコプターで先遣隊を派遣。上空からのビデオ撮影などにより状況を確認・共有し、復旧支援訓練に反映させました。

  4. 災害復旧体制の迅速な構築

    Web会議で情報共有する現地対策本部(名古屋)

    Web会議で情報共有する現地対策本部(名古屋)

    震災対策本部(東京)、現地対策本部(名古屋)、支援店(大阪)などの拠点間では、発災後、情報の共有化を図るためWeb会議システムを1時間で立ち上げました。

    労務・資機材など復旧支援に向けた施工力の確保を目的に、協力会社との連携訓練を実施するなど、迅速に支援体制を構築しました。  

  5. 被災店への実効性の高い支援

    機械工場から物資・資機材を発送

    機械工場から物資・資機材を発送

    現地対策本部(名古屋)の要請に基づき、震災対策本部(東京)および支援店(大阪)にて、復旧要員の選定、派遣手段の確認および輸送ルートの選定を行いました。

    各地域の機械工場・機材センターを物流拠点として生活物資・資機材の調達先を確認。輸送手段、輸送ルートを選定のうえ、発送訓練を実施しました。

今回の訓練を通じて、大林組BCPは有効に機能していることが確認されました。大林組では、年2回(5月・11月)の総合訓練を行っており、今回の訓練で明らかになった課題については、BCPの見直しや訓練の実施計画に反映していきます。

震災対策会議では訓練での状況を報告し、震災時BCPの見直しなど今後の方針を検討

12月5日の震災対策会議では、訓練での状況を報告し、震災時BCPの見直しなど今後の方針を検討しました

震災対策本部長の金井誠は、満足した成果を得られ、新たな課題の洗い出しもできた、と訓練を振り返りました

震災対策本部長を務める副社長の金井誠は、満足した成果を得られ、新たな課題の洗い出しもできた、と今回の訓練を振り返りました

大林組は、今後も建設業の使命として、また企業市民として地域、社会に貢献するため、経営資源を有効に活用し、災害に対する備えと災害に対する復旧・復興支援に積極的に取り組んでいきます。