日本生命本店南館ビルが第26回BELCA賞を受賞

隣接する本館ビルの風格を継承し、大阪・御堂筋に一体感ある街並みを創出

サステナビリティ

約70年の歴史を刻む日本生命本館ビル(左)同様、重厚感ある佇まいとなった南館ビル(中央)

約70年の歴史を刻む日本生命本館ビル(左)同様、重厚感ある佇まいとなった南館ビル(中央)

ロングライフビル推進協会が主催する第26回BELCA賞ベストリフォーム部門に、大林組が2015(平成27)年に改修した「日本生命保険相互会社本店(南館ビル)」(大阪市中央区)が選ばれました。

BELCA賞は、適切な維持保全や優れた改修を実施した建築物を表彰する制度で、わが国のビルのロングライフ化に寄与することを目的としています。ベストリフォーム部門では、今後の長期使用のビジョンを持って飛躍的な価値向上を図った建築物が表彰されています。

本館の縦長窓との調和を図るため、横長窓に石柱を設置しました

本館の縦長窓との調和を図るため、横長窓に石柱を設置しました

1959(昭和34)年に完成した南館ビルは、日本生命保険相互会社本店ビルの一つとして、大阪の淀屋橋地区に位置しています。

築50年を経た今回の改修では、外壁をタイル貼りから年月を経て風格を増す石張りへとリニューアルしました。本館ビルと一体感のある街並みを創出することで、御堂筋沿いの景観を再整備しています。

内部の改修では、BCP対応として受変電設備や非常用発電設備を地下から地上へ移動し、浸水対策・電源確保を行いました。また、空調熱源の高効率化やLED照明の採用によって、エネルギー使用量を改修前の半分に削減しました。

高さ制限の緩和により、さまざまな高さの建物が建設される中、完成当時の高さ31mを維持しつつ、風格ある街並みを創出した今回の改修は、イチョウ並木と質の高い建物群の構成により、連続する都市美を継承していくものとして高く評価されました。

大林組はこれからも、社会のニーズに応じた最新技術で建築物をリニューアルし、優れた建築物が長く次世代に受け継がれるよう取り組んでまいります。

御堂筋に面する正面玄関。外壁には多様な表面加工を施した花こう岩を採用。同じ石種の中で色・濃淡のある4種類を混ぜて配置しました

御堂筋に面する正面玄関。外壁には多様な表面加工を施した花こう岩を採用。同じ石種の中で色・濃淡のある4種類を混ぜて配置しました

執務空間やリフレッシュスペースを拡張し、OAフロアを新設。既存の天井の高さは確保したままオフィス機能を向上させました

執務空間やリフレッシュスペースを拡張し、OAフロアを新設。既存の天井の高さは確保したままオフィス機能を向上させました

改修によってホールの一部を執務室にも取り込んだエレベーターホール。
 必要な広さを確保し、セキュリティに配慮しています

改修によってホールの一部を執務室に取り込んだエレベーターホール。必要な広さを確保し、セキュリティにも配慮しています

南館から本館ビルへと連続する外壁のライトアップにより、御堂筋沿いの「夜の景観形成」に貢献しています

南館から本館ビルへと連続する外壁のライトアップにより、御堂筋沿いの「夜の景観形成」に貢献しています