宇宙エレベーター建設構想を動画で紹介

2050年に10万kmのタワー「宇宙エレベーター」で地球から宇宙へ

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大林組は、広報誌『季刊大林53号(特集:タワー)で、2050年に地球と宇宙をつなぐ「宇宙エレベーター建設構想」を発表しました(2012年2月)。建設の視点から、宇宙エレベーターの持つ可能性を探求しています。

イメージ動画では、海上に浮かぶ地球側のステーション、アース・ポートから、宇宙エレベーターに乗って、上空3万6,000kmの静止軌道ステーションへと向かう様子などを紹介しています。
解説動画では、宇宙エレベーターの仕組みや施工方法など、宇宙エレベーター建設構想の概要や技術について解説しています。ぜひご覧ください。

英語版はThe Space Elevator Construction Concept(グローバルサイト)をご覧ください。

イメージ動画

(動画再生時間:約2分)

解説動画

(動画再生時間:約10分)

大林組プロジェクト「宇宙エレベーター建設構想」について

半世紀にわたる宇宙開発の進展により、人類が宇宙へ進出する目的は多様化しました。しかしその可能性をさらに広げていくためには、人や物資の経済的かつ大量の搬送が不可欠です。

もし地球と宇宙の間をケーブルでつなぎ、電車に乗るように気軽に宇宙へ行き来ができる宇宙エレベーターが実現すれば、宇宙太陽光発電、宇宙資源の探査や活用、宇宙環境旅行など、さまざまな分野での可能性が広がっていくことでしょう。

地球上に構築する限り、建設物は自重によって壊れる限界点があります。しかし、9万6,000kmかなたの宇宙へと伸びる宇宙エレベーターは、理論的には実現可能といわれています。大林組は建設の視点から、宇宙エレベーターの持つ未来への可能性を探求してみました。

建設計画のポイント:ケーブル

ケーブルの長さは9万6,000km。これだけの長さがあると、クライマー(乗り物)を取り付けただけで、ケーブルは100km以上も伸びてしまいます。また、風などの影響で地球側の末端は10km単位で揺れ動きます。しかも、絶妙なバランスで宇宙空間に「立って」いるケーブルのバランスが崩れると、地球側に落下もしくは宇宙の果てまで飛び去ってしまいます。このような条件のもと、どのようにすれば安全を確保しながら施工できるのでしょうか。

施設計画のポイント:アース・ポート

アース・ポートの主要部は海上に浮かびます

アース・ポートの主要部は海上に浮かびます

地球側のステーション、アース・ポートは私たちが宇宙との間を往復するための発着場です。

宇宙への旅立ちというロマンチックな場所でありながら、宇宙まで届くケーブルを地上に固定し、エレベーターを安全に制御するためにケーブルの張力を調整する重要な拠点でもあります。意外な張力調整とはどのようなものでしょうか。

施設計画のポイント:静止軌道ステーション

静止軌道ステーションは宇宙で膨張するユニットで構成されます

静止軌道ステーションは宇宙で膨張するユニットで構成されます

宇宙空間での施設建設には、宇宙空間に運べるものの大きさの限界、人間が作業できる限界など、地球上では考えられない問題点が山積みです。

宇宙の環境を活かし、施工しやすさを考慮したデザインとはどのようなものでしょうか。