盛土法面補強において、高い補強効果と変形抑止効果を実現する新工法を開発

環境にも配慮した「ハイブリッド・グリーン工法」

プレスリリース

大林組は、盛土法面補強工事において高い補強効果と変形抑止効果を実現する、環境にも配慮した「ハイブリッド・グリーン工法」を開発しました。
盛土補強材には、東洋紡績(株)の協力を得て、同社がペットボトルのリサイクル材を利用して製造した「ジオグリッド」を使用し、環境への配慮をより重視した盛土法面補強を実現します。

一般的に造成工事では、盛土の法面を安定させるために、ブロックなどで補強が行われます。しかし、従来工法は、盛土法面の安定性を高めるために、法面にある程度緩やかな勾配(1:1.5~2.0)が必要で、その勾配部分の土地を有効に活用できないという課題がありました。また、補強に用いる従来のブロックは、壁面が盛土側に傾いている形状のため、ローラーなどでブロック近くを転圧する場合に施工性が悪いという問題もありました。さらに、法面部分には、芝などによる緑化は可能でしたが、低木による植栽は難しく、景観上の制約がありました。

今回、大林組が開発した「ハイブリッド・グリーン工法」は、新型の高耐久性プレキャストRC法面ブロックを採用することで、これらの課題を解決する新工法です。左右のブロックは連結用ボルトで確実に連結でき、上下のブロックは凹凸のかみ合わせで固定されるので、ブロックのずれがなく、従来工法より高い補強効果および変形抑止効果を得ることができます。また、盛土の補強材としてジオグリッドを使用するため、盛土法面の安定性がより向上しています。さらに、法面を直壁にまで急勾配化することが可能で、その分、土地を有効活用できます。
この新型法面ブロックは、壁面が外側に傾いている形状のため低木の植栽が可能で、周囲の環境に合わせた景観保全にも有効です。また、施工性においても、ブロック内の転圧を容易に行えるほか、前方への転倒防止のため、ブロック前面両端部に倒れ止めをつけており、施工時の高い安定性が図られています。

今回、大林組が開発した「ハイブリッド・グリーン工法」の特長は次のとおりです。
  1. 高い補強効果と変形抑止効果を実現します
    上下左右のブロックは簡易にかつ確実に連結されるうえ、盛土の補強材としてジオグリッドを使用するので、盛土法面の高い補強効果と変形抑止効果を実現します。また、プレキャストRC法面ブロック自体も高い耐久性を有します。

  2. 法面の急勾配化が図れ、土地の有効活用が可能です
    盛土法面の安定性が向上するので、ブロック上側の凹部の位置をずらすことにより、種々の法面勾配に対応でき、土地を有効活用できます。

  3. ジオグリッドはリサイクル材料を活用しています
    地球環境に配慮して、リサイクル材料から作られたジオグリッドを活用します。

  4. 植生による景観保全に有効です
    低木の植栽による緑化が可能で、景観保全に有効です。

  5. 施工性が向上します
    新型ブロックは、壁面が外側に傾いた形状なため、ブロック内の転圧が容易に行えます。また、ブロック前面両端部には前方への倒れ止めの張り出しをつけているため、施工時の安定性も向上します。

大林組は、今後、盛土法面補強において高い補強効果と変形抑止効果を実現する、環境にも配慮した「ハイブリッド・グリーン工法」を積極的に提案していきます。

ハイブリッド・グリーン工法による施工事例

以上

■この件に関するお問い合わせ先
大林組 東京本社 広報室企画課
東京都港区港南2-15-2  品川インターシティB棟
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プレスリリースに記載している情報は発表時のものです。


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