東京スカイツリー® のつくり方
ゲイン塔のリフトアップ工法
未知の高さを解決する切り札
採用された「ゲイン塔リフトアップ工法」のメリット
アンテナ用鉄塔「ゲイン塔」のつくり方には、さまざまな方法があります。
すべてを組み上げた後で最終的な高さへ引き上げる「リフトアップ工法」も多岐にわたり、一般的には次のような例が考えられます。


上記2例の方法はいずれも、工期の短縮や未知の高さに対する問題が抜本的に解決していません。
そこで今回は、工期を短縮し、安全面・品質面も向上する画期的でダイナミックな手順のリフトアップ工法を採用することにしました。その手順とメリットは次のとおりです。
東京スカイツリーで採用するリフトアップ工法

リフトアップ工法は、世界一の高さの電波塔の安全・品質を確保し、効率良い建設を可能にした立役者といえます。超高層ビル1棟分ほどの大きさの構造物を634mも引き上げることは前例がなく、工事全体のなかで最大の見せ場となる技術です。
リフトアップ工法の手順
PHASE1
第1展望台より上の鉄骨建て方工事と並行して、シャフト空洞内でゲイン塔の組み立て工事を開始します。

PHASE2
シャフト空洞内のゲイン塔の組み立てが完了した後、吊点を下部に吊り替えます。

PHASE3
塔体鉄骨建て方が完了した後、油圧ジャッキを盛り替えます。このとき、シャフト内空洞部ではゲイン塔が組み上がっています。

PHASE4
ゲイン塔にアンテナを取り付けながら突き出していきます。

- ※心柱 鉄筋コンクリート造の円塔で、重りとしてタワーの揺れを軽減する役割を担います
本ページの内容は、2012年に完成した
東京スカイツリー建設中に公開した情報です。