無人飛行機(UAV)を使用した写真測量
ドローン写真測量
ドローンで撮影した建設現場の写真を解析することで容易に3次元地形データを作成します
ドローン写真測量とは?
国土交通省が推奨するi-Constructionにより、2016年3月からドローンを用いた測量方法が公共工事において使用可能となりました。建設現場の上空からドローンで地上を撮影し、写真測量を行うことにより、地上の形状を計測することができます。またドローンの飛行時間は数十分で完了するため、従来の人力での測量に比べ現場での作業時間が短縮されます。GPSを使用して設定したルートを自動で飛行するため、操作ミスによる事故を防ぎます。また現地に直接立ち入る必要がないため、より安全に作業を行うことができます。
当初のドローンの運用基準では、生産性の向上について検討する必要がありました。そのため、大林組ではさまざまな実証実験を重ねることで、写真の撮影頻度を運用基準より下げても測量精度を確保できることを実証し、飛行時間の大幅な短縮、データのスリム化につながる各種基準改定に貢献しました。
※1 GNSS:全球測位衛星システム。GPSはアメリカ合衆国が開発したGNSSの一つ
また、通常ドローンで撮影する場合は、標定点と呼ばれる基準点を100mに1箇所配置する必要があり、ドローンの飛行時間も含め現地作業時間の約7割を占める作業となっています。
大林組ではさらなる生産性の向上に向けて、最新型のドローンを用いて実証実験を重ね、標定点が不要なドローンシステムの運用を一部の現場で開始しており、基準改訂にむけ積極的に貢献いたします。
お客様のメリット
約10分の飛行で東京ドーム1個分(約5万m2)の広さを測量できます
セスナ機などを利用する航空測量に比べて低コストでの測量が可能です
人が立ち入れない場所でも測量が可能なため安全に測量できます
オルソ画像(※2)とCAD平面図を重ね合わせて表示することで進捗確認などに役立ちます
撮影した写真から点群(座標を持った点の集合体)を作成し幅広い用途で活用が可能です
- 点群と3次元設計データを比較することで土量算出や出来高確認が可能です。
- 点群を活用することにより出来形検査や書類作成を省力化できます。
※2 オルソ画像:写真のゆがみを補正した複数枚の写真を合成し公共座標を持たせた写真
【実績・適用例】
58件