地中変位計測

三軸地中変位計

トンネル切羽が近接構造物を通過する際の影響を監視します

三軸地中変位計とは?

地上や地中構造物に近接してトンネルを掘削する場合、地山は鉛直方向に沈下・隆起するだけでなく、トンネル方向や横断方向にも挙動します。従来、鉛直変位と水平変位を同時に計測するには、別々のボーリング孔が必要でしたが、三軸地中変位計は1本のボーリング孔内で測定できるシステムです。水平方向は加速度式傾斜計で、鉛直方向は層別沈下計で計測し、それらを組み合わせて高精度に計測します。

自動計測システムのイメージ
自動計測システムのイメージ

お客様のメリット

1本のボーリング孔で3成分の変位を高精度に測定できます

  • 本システムは、これまで別々に計測していた沈下と水平変位を、加速度式傾斜計と層別沈下計の組み合わせで、1本のボーリング孔内で計測します。水平方向は0.5m間隔、鉛直方向は任意の間隔で高精度に計測します。
三軸地中変位計(地上部)
三軸地中変位計(地上部)

ボーリング径を小さくでき、コスト縮減が可能です

  • 従来の傾斜計はボーリング孔が口径120mm必要でしたが、三軸地中変位計で用いる加速度式傾斜計は直径25mmとコンパクトであり、層別沈下計と組み合わせても、ボーリング孔を口径86mmに縮小できます。
  • 従来2本必要であったボーリング孔が1本となるため、工期短縮とコスト縮減が可能です。

自動計測システムによる常時監視

  • 自動計測システムの適用により、トンネル掘削中にリアルタイムで監視ができます。ネットワーク回線を利用し、異常時には警報メールなどで知らせます。施工済みの近接トンネルや地中埋設管・地上の近接構造物への影響を監視できます。

【実績・適用例】

新東名高速道路高取山トンネル東工事、新東名高速道路乗本トンネル工事 ほか2件

  • 新東名高速道路乗本トンネル工事の事例
    既設水路トンネルの直上部を通過するトンネル掘削工事で適用しました。トンネル掘削に伴う水路トンネル近傍の地山変位が管理値以内であり、水路トンネルへの影響がないことを確認して安全に施工をしました。
乗本トンネルの計測結果(左:トンネル横断方向変位、右:トンネル縦断方向変位)
乗本トンネルの計測結果(左:トンネル横断方向変位、右:トンネル縦断方向変位)

【その他】

NETIS登録番号:KT-190071-A

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